減給処分は労働基準法違反?法律上の仕組みや制裁限度額まで徹底解説!

減給処分は労働基準法違反になるのかという点に焦点を当てて、具体的に解説を行っていきます。何らかの理由や事情によって会社から減給処分を受けた経験があるという方も少なくありません。法律上の仕組みや制裁限度額も含めてご紹介していきます。

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目次

  1. 減給処分は労働基準法違反?
  2. 減給処分の法律上の仕組み
  3. 減給処分の制裁限度額
  4. 減給処分できる期間は?
  5. 減給限度額の計算方法は?
  6. 減給可能なその他のケース
  7. 減給の理由が能力不足だった場合
  8. 減給の理由が能力不足だったときの対処
  9. 減給処分の法律上の仕組みや制裁限度額などまとめ

減給処分は労働基準法違反?

減給処分についての確認

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減給処分という問題に焦点を当てて、減給は労働基準法違反にならないのかといった点について具体的に解説を行っていきます。会社員として勤務している場合、処分の一環として減給になる可能性も秘めています。それは正当な処分なのかどうか確認しておくことも大切です。減給になる理由や期間、減給できる上限金額も含めて、理解を深めていきましょう。

減給自体は違反ではない

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会社側から減給処分にされることもありますが、減給自体は労働基準法に違反しているわけではありません。会社として社員に何らかの処分をしなければならない状況になった時に、一定の範囲内で減給処分に課すことは認められているのです。ただし、やたらむやみに減給できるというわけではありません。それは労働基準法にもしっかりと明記されています。

労働基準法の具体的な内容

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減給処分に関する法的な決まりについては、労働基準法第91条で定められています。それによれば、就業規則で減給の制裁を定めている場合に、1日分の半額以下の賃金を減給できると明記されています。総額に関しては、一賃金支払期における賃金の総額の10の1を超えてはならないと定められています。これが労働基準法での減給処分の考え方と言えます。

労働基準法が適用されない場合もある

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労働基準法で具体的に定められている減給処分の規定ですが、労働基準法が適用されないケースもあるので理解を深めておく必要があります。例えば、事前通知のない一方的な減給については、労働基準法が適用されることはありません。減給処分を下す場合は、事前通知が必要となります。減給後の事後通知になった場合は、違反と判断されることになります。

減給処分の限度額を超えた場合

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また、労働基準法が適用されないケースとしては、減給処分の限度額を超えた場合も当てはまります。労働基準法における減給の上限金額は1賃金支払い期間における10分の1までとされています。したがって、月給30万円の社員の場合は、上限が3万円までとなります。例えば、同様の社員に対して10万円の減給を行った場合は労働基準法違反と判断されます。

正当な手続きを踏んでいれば適法

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一方、正当な理由があった上で正当な手続きを経て減給処分をする場合は、会社として労働基準法が適用されることになります。例えば、就業規則に則って行われた懲戒処分による減給は法律に違反することなく、会社側の処分として認められます。労働基準法第91条で定めている範囲内であれば違法ではありません。懲戒処分として減給になることもあります。

経営難による減給処分

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また、経営難に陥っている場合に社員の給料を減給するということも労働基準法の範囲内であれば認められることになります。会社が経営難に陥った場合、社員に対して合理的な説明をすることで減給処分の道をとることもあります。会社の再建のために減給処分が必要だという合理的説明が求められます。その上で、社員からの同意を得ることも必要となります。

適切な手続きに則る

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経営難による減給処分に関しては、社員に対する合理的な説明と社員からの同意を得ることが必要な条件となります。いずれか一方でも満たしていない場合は、労働基準法違反と判断されます。その上で、労働基準法で定められている範囲内で減給処分にすることが求められます。こちらもまた、適切な手続きに則って処分を行うことが適法と見なされる道です。

減給処分の法律上の仕組み

減給処分の法律上の仕組みを確認

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会社側から減給処分を通達される場合は、労働基準法に則っているかどうかも確認しつつ、会社側から事前通知の提示を受けることがポイントです。そうした減給処分の法律上の仕組みについて、さらに詳しく解説を行っていきます。減給処分は何でもかんでもできるわけではありません。労働基準法の内容に則って適切な手続きを踏んでいくことが求められます。

就業規則の規定による根拠が必要

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会社側が社員の減給処分を行う場合は、まず就業規則による根拠を明記する必要があります。就業規則においては懲戒の対象となる事由と懲戒処分の種類を明記しておく必要があります。これらの明記がない場合は、社員に対して懲戒処分を行うことができません。懲戒処分のとしては、けん責や減給、出勤停止や懲戒解雇などがあり、社員を処分できます。

けん責や懲戒解雇

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懲戒処分の中で最も軽い処分がけん責です。けん責とは、社員に始末書を書かせて、将来に向けた更生を誓ってもらう処分となります。軽微な懲戒処分としてよく用いられることがあります。反対に最も重い懲戒処分は懲戒解雇です。これは、その名の通り社員を解雇することです。労働基準監督署長の認定を受ければ、予告期間をなしに解雇することができます。

懲戒事由となり得る行為

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けん責や減給、出勤停止や懲戒解雇といった種類の処分があるわけですが、懲戒事由となり得る行為についても確認していきます。例えば、上司の業務に関する指示に従わず、好き勝手に仕事をしている場合に懲戒処分の対象となります。また、無断で職場を離れたり、機密情報を漏らしたりすることも対象です。連絡なしでの遅刻や欠勤も処分対象となり得ます。

社員として注意するべき行動

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あるいは、会社の信用や名誉を傷つけるようなことを行った場合も懲戒処分の対象となります。会社を誹謗、中傷することも処分対象の行為と言えます。また、会社に入社した際に届け出た履歴書などに重要な経歴詐称があった場合も懲戒処分の対象です。許可なく会社施設を利用した場合も、処分の対象となります。これらの行動には十分な注意が求められます。

必要な手続き

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会社として、社員を懲戒処分したり減給処分したりする際には、必要な手続きを経ることが求められます。まずは、前提として就業規則に関する規定を明記しておくことが大切です。就業規則に記載がなければ、社員がどんな行動をしても懲戒処分に処することはできません。また、明記した就業規則の内容を社員に周知しておくことも必要な手続きとされます。

事実関係の確認

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就業規則に懲戒処分の内容を記載して、社員に周知させることが最初にやるべきことです。その上で、処分対象となる従業員が現れた場合は、事実確認を行うことが求められます。本人や関係者から聞き取り調査などを行って、正確な事実関係を把握することが必要です。正確な事実関係を把握しないうちに、社員に対して懲戒処分を行うことはできません。

弁明機会の付与

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社員や関係者からの事実確認を終えることができたら、社員に対して弁明の機会を与えることが求められます。これを弁明機会の付与と言いますが、懲戒処分を行う前に与える必要があります。弁明の機会を与えずに懲戒処分を行うと、その処分が無効になる可能性もあります。会社側が行うべき手続きの1つとして、弁明の機会を与えることが求められます。

公平な懲戒処分へ

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社員に対して弁明機会の付与を行い、弁明までしてもらった上で、実際に懲戒処分にするか否かを決定する段階に入っていきます。懲戒処分に関してはできるだけ公平な処分を行うように意識することが求められます。不公平な懲戒処分の場合は、後で無効と判断される可能性もあります。過去の懲戒処分の事例や類似事例などを踏まえて判断する必要があります。

労働組合との協議や懲戒委員会への付議など

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懲戒処分が決定して実際に処分を行うことになった場合、会社によっては、労働組合との協議や懲戒委員会への付議が求められることもあります。これは全ての会社に当てはまる手続きではなく、就業規則に取り決めが明記されている会社に限られます。労働組合などとの協議を明記しているにも関わらず、手続きを経ない場合は無効にされる可能性もあります。

重すぎる処分は無効になる

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減給処分を含めた懲戒処分に関して、会社として行う必要がある手続きについて確認して理解を深めておく必要があります。その上で、重すぎる処分に関しては無効になる可能性があることも理解しておく必要があります。減給を含めた懲戒処分に関しては、客観的な合理性があることが求められます。合理性のない処分については、無効になる可能性が高いです。

本当に処分が必要か慎重に判断する

基本的には就業規則で明記している懲戒事由に該当しなければ、減給処分などを行うことはできません。また、懲戒事由に相当する事案であっても、企業秩序を乱す可能性が低いと判断される場合は懲戒処分を行うことができないと判断されます。必要な手続きを経た上で、本当に減給処分などが必要なのか、慎重に協議をして結論を出すことが求められます。

社会通念に相当しているかどうか

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また、重すぎる処分が無効になるという点で、懲戒処分が社会通念と照らし合わせて相当であるかどうかも重要なポイントとなります。処分が重すぎる場合は、社会通念に相当していないと判断されることもあります。懲戒事由の行為と処分に関しては、過去の類似例と比較しながら決定していきます。比較した段階で社会的相当性を欠く場合は無効となります。

社員は守られるべき存在

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いずれにしても社員は会社から守られるべき立場であり、社員に有利な判断が下されるということも少なくありません。社員に弁明の機会を与えなかった場合も、懲戒処分は無効とされます。社会通念に照らし合わせて相当するものか、客観的で合理性があるかといった点まで確認することが必要です。その上で、最終的に懲戒処分を下すことが求められます。

減給処分の制裁限度額

減給処分の制裁限度額を確認

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減給処分について、労働基準法における考え方や仕組みについて理解を深めておくことがポイントです。会社としても必要な手続きがあるので、それらを踏まえた上で懲戒処分を決定することが求められます。その上で、ここからは減給処分の上限金額について確認していきます。減給はいくらでもできるわけではないので、上限金額を理解する必要があります。

減給の上限は1日分の給与の半額

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労働基準法でも明記されていることですが、減給の上限に関しては1日分の給与の半額までとなっています。例えば、月給制を採用している会社で月給30万円の会社員がいると仮定します。その場合、1日当たりの給与は1ヶ月30日で割った1万円と見なされます。その給与の半額となるので、減給の上限は5,000円までです。これが1回あたりの上限金額です。

就業規則で規定があれば優先される

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つまり、1回の問題行動に対して減給処分を課す場合は、1日分の給与額の半額までしか減給することができません。その上限金額を超えて減給とした場合は、処分が無効となります。これは労働基準法の上限金額であり、就業規則でこれよりも少ない金額を明記している場合は、そちらが上限となります。給与の半分以上を上限に設定することはできません。

月給額の10分の1を超えることはできない

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また、1ヶ月で2回以上社員を懲戒処分として減給する場合は、月給額の10分の1を超えることはできないという規定もあります。例えば、月給30万円の社員を減給処分に課す場合、その10分の1を超えることはできないので、最高でも3万円までしか減給することができません。これを超えて処分しようとすると労働基準法違反となり、無効と判断されます。

緩い条件であれば就業規則が優先

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月給額の10分の1を超えて減給できないという規定に関しても、それより緩い条件が就業規則に明記されていれば、そちらの内容が優先されて適用されることになります。基本的に会社においては労働基準法よりも就業規則の内容が重視されるのがポイントです。労働基準法より厳しいことを明記するのは違反ですが、そうでなければ特に問題ありません。

減給上限への理解を深める

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減給の総額や1回あたりの減給上限について理解を深めることで、労働基準法に違反していないかどうか自分でも確かめる必要があります。社員として不適切な行動をしてしまうことは避けたいですが、そうなった場合の上限金額を知っておくことで多少の余裕も持てます。法律に違反していれば、然るべき手続きを取ることでその判断を無効にしてもらえます。

減給処分できる期間は?

減給処分できる期間を確認

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減給処分と労働基準法の関係について理解を深めて、減給の上限金額について知っておくことも大切です。減給には上限があり、その上限を上回って処分することはできません。会社側としてもその点にも注意して処分を行うことが求められます。ここからは減給処分できる期間に注目していきます。処分の期間についても、違反しないようにすることが重要です。

1回の問題に対し処分は1回だけ

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減給処分できる期間という点で、1回の問題に対して処分できるのは1回だけであると認識しておく必要があります。労働基準法で減給できる上限金額についても規定されていますが、その期間については基本的に1回のみとなります。したがって長期間にわたって処分し続けることはできません。長期間にわたって処分してしまうと労働基準法違反となります。

減給期間の具体的な考え方

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例えば、月給30万円の社員が問題行動を起こして、1万円の減給処分を受けた場合、該当月の給料は29万円になります。しかし、減給できる期間は1回の問題行動に対して1回のみとなるので、翌月からは再び給料を30万円に戻す必要があります。上限金額も意識しつつ、減給できる期間について守っておかないと労働基準法違反になるので注意が求められます。

期間を定めて処分はできない

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したがって、1回問題行動を起こしたからと言って、半年間減給するといったことや1年間減給するというように期間を定めて減給処分を行うことはできなくなっています。これは社員が守られるべき事案であり、守らないと労働基準法違反となります。2回問題行動を起こした場合でも、それぞれ1回ずつ処分できるのみです。長期間の処分は禁止されています。

役員には期間を設定できる

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ただし、会社役員の場合は社員と異なる対応をすることもできます。例えば、会社の不祥事によって社長や取締役が1年間20%の減給処分を受けるといったニュースが流れることもあります。これは役員に対してだからできる処分行為であり、期間です。社員に対して一定の期間を設定することはできません。この辺の違いも理解しておく必要があります。

減給限度額の計算方法は?

減給限度額の計算方法を確認

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減給処分を行う場合の上限金額や期間、労働基準法違反にならないための考え方を頭に入れた上で向き合っていくことが求められます。ここからは減給限度額の計算方法について確認していきます。減給できる上限金額は社員の給料によって変わっていきます。1人1人計算方法が変わってくることもあるので、その点に注意しつつ上限を知ることがポイントです。

賃金の総額を計算する

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減給処分の上限金額を知るための計算方法としては、まず賃金の総額を計算する必要があります。基本的には、減給処分となる直前の賃金締切日から3ヶ月間に相当する賃金総額を計算していくことになります。賃金総額とは、源泉所得税や社会保険料を控除する前の額面の給料のことです。また、ボーナスなどの臨時所得は計算に含めないこととなっています。

総日数を計算する

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額面の給料となる賃金の総額を計算することができたら、続いては賃金の総日数を計算することになります。基本的には直近3ヶ月の総日数となるので、90日から92日程度になることが一般的です。2月や7月、8月など、月の総日数がいびつになる場合は注意が必要です。賃金総額と総日数を割り出すことで、上限金額を計算するための材料が出揃います。

賃金の総額を総日数で割る

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賃金総額と3ヶ月間の総日数を算出することができたら、実際に賃金の総額を総日数で割る計算へと移っていきます。基本的に賃金の総額と総日数に誤りがなければ、この段階はスムーズにクリアすることができます。労働基準法違反とならないためにも、入念に計算を行うことが求められます。場合によってはダブルチェックを行うようにすることも有効です。

平均賃金の最低額を下回らないか確認

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賃金の総額を総日数で割るという計算を終了することができたら、平均賃金の最低額を下回らないか確認する必要があります。平均賃金の最低額については、賃金の総額を総日数で割った金額に対して「0.6」を掛けることによって計算できます。その計算結果が平均賃金を下回っていなければ問題ありません。その金額の半額までなら減給処分にできます。

目安の金額を知っておく

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基本的な目安として、月給30万円の社員であれば減給限度額が5,000円程度、月給40万円の社員であれば減給限度額が6,700円程度になることが一般的です。こうした目安をあらかじめ作っておくことで、労働基準法に違反することなく減給処分を行うことができます。会社の経理担当があらかじめ資料を用意しておけば、計算もスムーズに行うことができます。

減給可能なその他のケース

減給可能なその他のケースを確認

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減給処分に関して、上限金額や処分期間、労働基準法に違反しないための考え方などを総合的に理解しておくことがポイントです。その中で、ここからは減給処分が可能なその他のケースについて確認していきます。基本的には労働基準法や就業規則に明記されていることが適用されます。それ以外にも減給可能となるケースがあるので、ご紹介していきます。

従業員と合意がある場合

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減給可能なその他のケースとしては、従業員との合意がある場合を挙げることができます。問題行動を起こしたことによる減給以外に、会社として経営が悪化したなどの理由で減給せざるを得ないケースも出てきます。その場合は、労働者との合意があれば正当に減給を行うことができます。この場合も最低賃金法における最低賃金を下回らないことが重要です。

出勤停止処分による減給

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減給には上限や期間など、さまざまな規定があるわけですが、問題行動に対して出勤停止の処分を課した場合にも減給を行うことができます。出勤停止は減給よりも重い懲戒処分であり、会社に出勤することを禁止される処分です。例えば、出勤停止1ヶ月となれば、1か月分の給料を支払わなくても問題ありません。この場合は法律違反ではなく適法となります。

労働基準法の上限は適用されない

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本来、減給処分に関しては労働基準法で上限金額が定められており、それを超えて減給しようとすると法律違反となって無効とされます。しかし、出勤停止の場合は労働基準法第91条の制限が適用されないことになっています。したがって、出勤停止した期間に応じて減給の額も変わっていきます。これも会社に認められた権利として行使できる処分内容です。

降格による減給

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減給処分に関して、その他のレベルでできる処分として降格による減給も挙げることができます。例えば、部長から課長に降格させるなどといった事案で減給にすることは問題ありません。それまでの役職手当てがなくなることで、トータルの年収が下がるということはよくあるケースです。降格させる場合も、明確な理由が必要で事前の説明が求められます。

会社側の判断で降格させる

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労使双方が言い分を主張し合うことによって、結果的に降格処分になることはあり得ることです。やたらむやみに社員を降格させることはできませんが、降格させるに相当する理由があれば会社側の判断として社員を降格させることは可能です。その場合も労働基準法の減給限度額は考慮されません。基本的に下がった役職での給与支払いとなることが通常です。

減給はさまざまな理由で行われる

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社員の減給に関しては、さまざまな理由で行われる可能性があるということを理解しておく必要があります。基本的に会社側と労働者側で合意が取れていることが前提条件となります。会社側の一方的な通達のみで減給処分を下すことはできません。それに相当する理由が求められます。社員としてはその条件を受け入れた上で処分の是非を判断していきます。

減給の理由が能力不足だった場合

減給の理由について確認

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減給処分に関して労働基準法などを含めてさまざまな視点から解説を行っています。ここからは減給処分の理由に注目をして、具体的にご紹介していきます。減給についてはさまざまな理由で行われることがあります。その理由として能力不足だった場合に焦点を当てていきます。能力不足と減給処分の関係について理解を深めて対処していくことも大切です。

能力不足での減給は難しい

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減給については会社が有している権利ではありますが、何でもかんでも社員を減給処分にできるわけではありません。特に能力不足という理由で減給にするのは難しいと考えるのが一般的です。減給は企業秩序や社内風土を乱した場合に行われる懲戒処分の一環です。能力が低いことは会社の秩序を乱していると考えるには不十分で減給の理由としても難しいです。

就業規則の確認を

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能力が低いという理由で減給処分を受けた場合は、その処分が有効であるか違法であるかをめぐって争うことも賢明な判断です。懲戒処分として減給を行うためには就業規則にその内容が明記されていることが求められます。そもそも就業規則で能力が低いことについて記載がなければ、その処分は認められません。改めて就業規則を確認することもポイントです。

降格による減給

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能力が低いという理由で減給処分を下すことは難しいと言えますが、その他の理由で減給になる可能性についても確認していきます。管理職として働いていた新に対して、降格を命じることもないわけではありません。管理職の場合は役職に応じて手当が支給されていることも多く、結果的に減給になることもあります。これは実質的には問題のない理由です。

規定に基づいていれば適法

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社内の規定や就業規則に降格に関する規定が掲載されている場合、その規定に則って行われた降格に関しては適法と見なされます。管理職として十分な能力や資質がなければ降格して再び職務を全うすることを求められることもあります。これは懲戒処分ではなく、社内規定に基づく行為と考えられます。そのため、結果的に減給になってしまうことがあります。

人事処分による減給

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降格という理由で結果的に減給になってしまうことは適法と言えます。その他、人事処分による減給についても確認していきます。人事処分としての減給が可能かどうかについては、会社ごとの規定によって異なるという見方が大勢を占めています。こちらも会社の就業規則や賃金規定を確認する必要があります。必ずしも違法とは言い切れない実態があります。

等級や号俸などの制度

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職能やスキルに応じて等級や号俸といった制度を採用している企業もあります。その場合、その等級や号俸に相応しい働きをしていないと見なされれば、人事処分として減給される可能性もあります。就業規則や賃金規定に明記された上で、社員からの合意を取りつけていれば適法です。もちろん、減給処分にする場合は社員にその理由を説明する必要があります。

配置転換による減給

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減給処分に関して、配置転換による処分ができるのかという点も気になるポイントです。能力が低い社員や上司から気に入られていない社員が配置転換によって減給になるというニュースを耳にすることがあります。しかし、実際は配置転換によって大幅に給料を下げることはできません。配置転換自体は会社の権利ですが、それによって減給にはできないのです。

大幅な減給は無効

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配置転換をすることによって、多少の減額程度であれば問題ありませんが、大幅に給料が下がる場合は配置転換自体が無効と判断されます。異動命令や転勤命令などを受けた場合に、異動先や転勤先の給料を確認しておくことも大切です。それまでと比較して不当に安い給料を提示された場合は、会社と争うことで配置転換自体を取り消してもらうことができます。

減給の理由が能力不足だったときの対処

能力不足だったときの対処を確認

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会社員として働いていると、さまざまな理由で減給処分に課される可能性があるわけですが、実際に減給処分された場合の対処法についても認識しておく必要があります。特に能力不足が理由で減給になった場合の対処法について解説していきます。無効である可能性も大いにあります。然るべき手順で対処していくことで、自分の生活を守ることができます。

能力不足の説明を求める

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減給の理由が能力不足だった場合、まずは能力不足に関する説明を求めることが重要です。能力が低いというのは会社側の一方的な評価であり、客観性が認められない可能性も十分にあります。場合によっては退職させるために能力不足と伝えてくることもあります。上司や人事部とかけあって、どういった点が具体的に能力不足なのか確認することが大切です。

減給の理由を確認する

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どこが能力不足なのか確認することができたら、続いては減給の理由を確認する段階に入っていきます。減給に関しては就業規則に規定がなければ処分を行うことができません。その点も含めてなぜ減給されるのか、能力が低いことの具体的な説明を求めることもポイントです。他の社員と比較して能力に見劣りがなければ、処分自体を無効とすることができます。

過去の処分を確認する

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能力不足の説明や減給の理由について確認できたら、過去の処分歴を確認することもポイントです。過去に同様の理由で減給処分を受けた社員がいないかどうかを確認することで、自分の減給処分が妥当なのかどうか判断することもできます。能力不足で減給になる場合は、会社側から改善策を提示してもらうことも重要です。その点も確認することが大切です。

不当な場合は給与を請求する

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会社側が一方的に社員の給料を減給にするのは違法なことです。どうしても納得できないことや客観性が認められないと判断されることがあれば、給与を請求することもできます。賃金請求権については時効が2年間となっています。その間であれば、違法に減給された給与を取り戻すことができます。まずは弁護士などに相談してみることがおすすめです。

第三者の力も借りる

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給与の未払い金額によって、少額訴訟や労働審判、訴訟といった手段を活用することができます。まずは内容証明で請求書を会社に送ることが先決となります。不当に減給された場合は泣き寝入りする必要はありません。会社と適切な形で向き合うことで保身につなげることもできます。第三者の力も借りつつ、給与を手に入れることがポイントです。

減給処分の法律上の仕組みや制裁限度額などまとめ

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減給処分に注目をして、労働基準法における考え方や仕組み、減給処分の制裁限度額などを具体的にご紹介してきました。何でもかんでも社員を懲戒処分できるわけではありませんし、減給処分も限度額が定められています。社員にも弁明の機会が与えられています。会社から減給処分の通達を受けた場合は、自分のやるべきことを粛々と進めることが大切です。

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