2019年02月26日更新
マルシェとは?意味や使い方・「フリマ」との使い分けについて解説!
「マルシェ」という言葉は、日本でもイベント開催の際によく耳にします。なんとなく、イベントという意味なのでは、とわからないまま使っている方も多いようです。今回は、よく耳にする「マルシェ」の意味や使い方、フリマとの使い分けについてご紹介します。

目次
「マルシェ」の意味や使い方などについて紹介!
マーケット風のイベントに行くと、「マルシェ開催」、「〇〇マルシェ」などという言葉を見かけるようになってきました。イベントにも使われる言葉ですが、そもそも「マルシェ」とは一体どういう意味なのか、まずは気になるその意味から知っていきましょう。
マルシェはイベントの定番となっている
野菜や果物など、その地元の食材が並ぶマルシェですが、実はハンドメイドの作品などをテーマにしたマルシェも日本各地でイベントとして開催されており、マルシェが幅広いで使われ、イベントのひとつとして定番化しているのを感じている方も多いでしょう。
マルシェとはどこの国の言葉なのか
日本語でも、料理の調味料や食材に使うものに「マルシェ」という言葉が度々使われています。お洒落でおいしそうなイメージがあるマルシェですが、マルシェとはどこの国からこの言葉は由来しているのでしょうか。
マルシェとは?語源やフランス語での意味
マルシェとはフランス語から来ており、フランス語では「marché」と書かれます。基本的には「市場」を意味しますが、「朝市」や屋外で行うヨーロッパらしい「青空市場」のことも意味し、幅広い使い方をする言葉です。
フランスのマルシェとはどんなもの?
フランス語から由来する「マルシェ」ですが、実際にフランスのマルシェとはどんな市場なのでしょうか。フランスのマルシェは、今は少なくなった日本の市場のようなもので、たくさんの出店が屋内、屋外問わず、食材から手作りの商品を店頭に並えて販売しています。
フランス国内のマルシェは100以上も
首都のパリでもマルシェは盛んに開かれ、毎日どこかしらで開かれていると言われています。日本の市場はスーパーマーケットがあることから、屋内、屋外で新鮮な食べ物が売られることは少なくなったため、観光としてマルシェを歩いても楽しめるでしょう。
屋内のマルシェとは
屋内のマルシェとは、天候が悪くても買い物を楽しめる市場のことで、雨にさらされてしまうと痛んでしまう食べ物やハンドメイドの作品を中心に売られていることが多いようです。天気が不安定な日も、ショッピングを楽しめるのがマルシェの良いところです。
屋外のマルシェとは
屋外のマルシェとは、屋台や路面店が並び、晴天の中で新鮮な食材や商品を売る市場のことを指します。屋外、屋内問わず、マルシェはいつ開催されるか決められていますので、マルシェを楽しみにした人たちで大いに賑わいます。
フランスのマルシェとは町並みの一部
フランスのマルシェとは、人々の暮らしに必要なもので、広い市場にずらっと並ぶ食材や商品の様子は、まさにフランスも町並みと言っても過言ではないでしょう。フランス国内での自給率も高い国ですので、国内で作られた食材、食品がたくさん店頭に並びます。
生活に絶対に必要なマルシェ
農家が多いフランスは、スーパーマーケットよりマルシェで食材を購入する方が多いと言われています。朝とれた食材が新鮮なまま市場に並び、スーパーでは手に入らない食材も多いことから、家庭に必要不可欠な存在とも言えるでしょう。
マルシェの使い方とは?
フランスでは市場から屋外の青空市場まで、幅広い意味を持つマルシェですが、実際に使う場合はどのように使うのでしょうか。フランスで使用する場合と、イベントに使わることが多い日本語のマルシェでは違いがあるのでしょうか。詳しくご紹介します。
フランス語における「マルシェ」の使い方
フランス語における「マルシェ」は前述通り、幅広い意味があるため、「マルシェに行く」となると、普通の市場から青空市場までを指すことになります。前後の会話の関係性から推測し、どこに出かけるのかをイメージしなければなりません。
日本語における「マルシェ」の使い方
日本語で言う「マルシェ」も、大きな意味の違いはありませんが、ややイベントのニュアンスが強いです。日本語の「市場」で表現すると渋いニュアンスが出てしまうため、若者を呼ぶこむために「〇〇マルシェ」のように使用し、親しみやすくしています。
どんなイベントにも会う「マルシェ」
日本語の「市場」には食材を売るイメージが根強いため、ハンドメイドの作品を売る市場を開催する際、「市場」を使用すると、ちょっと違和感を感じる方も多いようです。そこで役立つのが「マルシェ」で、お洒落且つ幅広いイメージを出してくれます。
マルシェのシーン別での意味と使い分け
実は、フランス語の「マルシェ」には、市場や朝市、青空市場以外にも、さまざまなシュチュエーションで使われることがあります。スペルが少し違うだけで大きく意味が異なることもあります。マルシェ別でその意味と使い方や使い分けを見ていきましょう。
本場の市場の「マルシェ」
フランスの本場の「マルシェ」には、野菜、肉、魚、果物などの新鮮な食材以外にも、お菓子はもちろん、手作りの焼き物や木材、竹製品など、自然のもので出来ているさまざまな物品も販売されています。日本の「市場」とは少し異なるイメージです。
単独ではマルシェとは呼ばないので注意
ここで注意してほしいのは、1つのお店単独で市場を開いても、それは「マルシェ」にはなりません。複数の商人が集まって市場を開くことで、やっと「マルシェ(marché)」と呼ぶことができます。賑やかな市場のイメージを持つとわかりやすいでしょう。
フェンシングでのマルシェの意味とは?
ヨーロッパ発祥のスポーツ、フェンシングでも「マルシェ」という言葉が使われていることをご存知でしょうか。この場合のマルシェは、「一歩前に」という意味で、市場という意味のマルシェとは大きく異なりますので、注意しましょう。
表記によっては「歩く」という意味になる
同じマルシェでも、「マルシェ(marché)」ではなく、「marche」とだけアクサンマークを外して書いた場合、「歩く」という意味になります。アクサンマークをつける、つけないだけで大きく意味が変わりますので、ポスターなどで使用する場合、気をつけてください。
散歩という使い方も
アクサンマークをつけない「マルシェ(marche)」には「歩く」という意味がありますが、それ以外にも「散歩」という意味も含まれています。ニュアンスとしては、周辺を少し歩く、という意味合いからこのような使い方をしているようです。
歩く・散歩する語源からフェンシングに使用
散歩するのにも、歩くため必ず一歩踏み出すものです。この踏み出す、歩く様子から、スポーツのフェンシングの「マルシェ」は使用されているようです。ヨーロッパらしい言葉使いで、優雅なカッコ良いフェンシングにぴったりの使い方です。
ボンマルシェとは?
似た意味で「ボンマルシェ(bon marché)」という言葉があります。もしかしたらポスターなどで見たことがある方もいるでしょう。この「ボン(bon)」には「良い」という意味があり、「良い市場」、「グッドマーケット」のような使い方ができます。
マルシェと似た意味を持つ言葉との違いとは?
フランス語の「マルシェ」には市場だけでなく、さまざまな意味が込められていることがわかってきました。しかし、フランス語には似た意味を持つ言葉がまだまだあります。それぞれの意味、使い方を知り、上手に使い分けていきましょう。
マーケットとマルシェの違い
まず、英語から来ている「マーケット」と「マルシェ」には、どのような違いがあるのでしょうか。この「マーケット」は、「マルシェ」と同意語であると思って問題ありません。英語かフランス語かの違いだと思っておきましょう。
シュペーマルシェはスーパーマーケットを意味する
フランス語で使われる「シュペーマルシェ(supermarché)」は日本語でいう「スーパーマーケット」を指し、マルシェとは使い分けています。「super」というスペルから、何となく予想される方も多いのではないでしょうか。
日本のスーパーよりフランスのスーパーは大規模
日本語で言う「スーパー」と、フランスの「シュペーマルシェ」は雰囲気が異なります。シュペーマルシェはもっと大規模で敷地が広く郊外にあるため、週末に家族連れで車で買い物に行くようなイメージを持つと使い分けがしやすいでしょう。
スーパーマーケットよりすごいイピャーマルシェって?
「マルシェ」に似た言葉で、「イピャーマルシェ(Hypermarché)」という言葉があります。この「イピャー(hyper)」は「super(シュペー)」よりも、「ものすごい」というニュアンスがあり、シュペーマルシェより大型のスーパーを表して使い分けをしています。
フェットルマルシェとマルシェの違い
日本語でも店名に使われる「FETE le marché(フェットルマルシェ)」は、「市場をフィーストする」という意味で使われます。フィースト自体が「賑やかな」という意味ですので、マルシェとは異なり、「賑やかな市場」という使い分けが可能です。
メルカートとマルシェの違い
イタリア語で「メルカート」という言葉があります。この「メルカート」と「マルシェ」との違いですが、実は同じ意味を指します。単純に、イタリア語かフランス語かの使い分けですので、大きな違いがないと思って問題ないでしょう。
フリマとマルシェの違い
よく聞く「フリマ」、「フリーマーケット」と「マルシェ」はどのように異なるのでしょうか。まずは、フリマ自体がそもそもどうのような意味なのか確認しましょう。フリマとは要らなくなった不用品を販売するガレージセールと同様の意味です。
日本語でフリマは蚤(ノミ)の市
フリーマーケットは、日本語で言うと「蚤(ノミ)の市」となり、蚤がついているようなしまい込んである物、不用品を売る市場のことを指します。英語のガレージセールと全く同じ意味で考えても問題ありません。
フランス語のフリマは「マルシェオーピス」
フランス語で言う「フリマ」はマルシェではなく、「Marché aux puces(マルシェオーピス)」という別の言葉があります。マルシェ自体は、新鮮な食材や手作りのものが売られていますので、新しいイメージを持って使い分けるとわかりやすいでしょう。
バサールとマルシェの違い
日本語でもときどき耳にするバザールとマルシェには、どのような違いがあるのでしょうか。日本語だとバザールもフリマも一緒なのでは、と思う方も多いようです。実は語源のルーツが異なり、使い分けが必要なため、しっかり見ていきましょう。
バザールはイスラム圏の街頭市場が語源
「バザール(bazar、bazaar)」とは、そもそもイスラム圏の街頭市場から由来され、そのルーツはヨーロッパではなく、イスラム圏内の国々から来ています。ペルシャ語の「bazar」が語源と言われています。
バザーの意味は大売り出し
街頭市場から由来しているため、マルシェと一緒の意味では、と思う方も多いですが、日本語の意味では、「店の大売り出し」や「特売会」と表しています。市場というよりは、安く大量に販売する特設会場のようなニュアンスで使い分けをしましょう。
マルシェクヴェートとマルシェの違い
日本語では聞くことのない「Marché couvert(マルシェクヴェート)」は、フランス語で「常設市場」を表します。週末に開かれることの多いマルシェとは異なり、室内でいつも開催されている市場のことを指します。使い分けに気をつけましょう。
マルシェの使い分けを徹底しよう
日本でマルシェの使い分けを行うことがあまりありませんが、フランスに旅行へ行く際は意味が大きく異なってしまう可能性があるため、注意が必要です。マルシェを探すつもりが、フランスでも開催が多いフリーマーケットへ案内されてしまうこともあります。
日本語のマルシェにはイベント感がある
フランス語のマルシェは、基本的に市場という意味で使われることが多いですが、日本語のマルシェは「イベント」の意味として使われることが多いようです。地元の食材を取り扱うイベントやアクセサリー、雑貨や大型のインテリアも扱うこともあります。
パリに行ったら行くべきマルシェ

出典: http://ccfj.com
フランスの首都パリでは、週末になると多くのマルシェが開催されます。その中でも、ぜひ旅行で行く際に立ち寄ってほしい、おすすめの大規模マルシェをご紹介します。参考にして、パリならではのマルシェを味わいつくしてみましょう。
Marché Bastille(マルシェバスティーユ)
パリ最大のマルシェと言えば、マルシェバスティーユです。とにかく規模が大きく、見たことのない食材が店頭にずらっと並びます。もしキッチン付きのホテルに滞在をしているのであれば、食材をいくつか買ってみて、日本と比べるのも楽しいでしょう。
その場で食べられるお惣菜もあり
マルシェバスティーユでは、香辛料やジャム、ハーブ、蜂蜜などの瓶詰の食材も多く売られているため、お土産にもぴったりです。他にもその場で食べられるお惣菜も売っていますので、食べながら回っても面白い市場です。
Marche Raspail(マルシェラスパイユ )
パリのモンパルナス界隈から7区までを通っている、ラスパイユ大通りにあるマルシェを「マルシェラスパイユ」と呼びます。このマルシェで有名なのは、有機栽培の食材が多いことです。「BIO」と表記されていれば有機栽培のことを指すので、ぜひ探してみましょう。
食べ歩きできる食材が多い
マルシェと言うと大きな食材をイメージしがちですが、「マルシェラスパイユ」では小さく切ったパンやチーズなども販売しており、その場で食べられる食材が多いのも観光に嬉しいところです。食べ歩きをしながら町並みを堪能するのにぴったりです。
Marché des Enfants-Rouges(マルシェドアンファンルージュ )
パリと言えばファッションや流行の町ですが、流行を生み出す発信地と呼ばれるマレ地区にある、大型のマルシェもおすすめです。パリで最も古いマルシェとしても有名で、街を歩きながら、歴史のある、情緒溢れる雰囲気を楽しむことができます。
各国飲食店のテラスで食事も
この「マルシェ ド アンファンルージュ 」の特徴は、マルシェだけでなく、古くからある各国のスタンドフードを扱った飲食店が多いのも有名です。フランスらしいテラス席で食事を楽しむことができるため、買い物と食事を一緒に堪能できます。
パリは「蚤の市」も有名
ここまでマルシェの紹介をしてきましたが、パリでは実は日本で言う「蚤の市」も有名で、観光スポットになっています。そこで、マルシェとの違いを肌で感じるのにぴったりのおすすめの「蚤の市」をご紹介します。
Marché aux puces de Vanves(マルシェオーピスドヴァンヴ)
パリ南部にある、アンティーク食器、絵画、手芸品、骨董品を販売する大型の蚤の市です。掘り出し物や歴史的に貴重なものが多く、実は世界各国からバイヤーが訪れることでも有名です。パリならではの古き良き品物を見つけることができるかもしれません。
自分だけの宝物を見つけてみよう
日本とは異なる国ですので、見慣れない食器や骨董品が多くありますが、ショッピングモールでは決して変えない品物がたくさんあります。どんな風に使うのか、お店の方に聞きながら買うもの楽しいでしょう。宝物を探しているような気分になります。
「マルシェ」の意味や使い方などについてのまとめ
日本でも食材を扱うイベントとして広がり続けるマルシェ。その意味は、日本語とフランス語では異なるものの、楽しいものであることに違いはありません。日本でもフランスのようなさまざまな市場が増え、家庭に喜ばれるイベントが増えることを期待しましょう。