2018年10月24日更新
貯蓄型保険を比較!銀行預金と違うの?知っておきたい知識や選び方など!
貯蓄型保険を一言で言うと、満期時にそれまでの保険料が戻ってくる生命保険です。保険として掛け捨てでない分お得、保険がついている分預金よりお得というイメージを与えがちですが、本当にそうでしょうか? 初めての方でもわかるように貯蓄型保険について検証していきます。

目次
貯蓄型保険にまつわる事を注意しながら学ぶ

貯蓄型保険とは、その名の通り保険料を貯蓄していく種類の保険を指します。支払った保険料は保険会社によって運用され、最終的に運用益と共に受け取ることができます。一見掛け捨て保険と銀行預金の良い所どりに見えます。しかし良い所だけでしょうか。ここで貯蓄型保険の基礎知識を学び、注意点を知って正しい選択をしてください。
貯蓄型保険の様々な種類と特徴
貯蓄型保険には、学資保険、養老保険、終身保険、年期保険の4種類があります。この4種類について、それぞれ解説していきます。また保険の話の中では、外貨建て保険、変額保険、低解約返戻金型保険などと言う言葉が出てきます。初めての方のためにこれらの語も併せて解説します。正しい知識は貯蓄型保険で損をしない第一歩です。
貯蓄型保険1.学資保険の特徴
学資保険とは、その名の通り子どもの教育資金の確保を目的とする保険です。毎月一定額の保険料を払い込むと、入学卒業などの節目ごとに祝金が出(受取らずに貯めることも可能)、満期時に満期給付金が支払われます。銀行預金との違いは万一途中で親に不幸があった場合でも保険料免除で満期時に満期給付金が満額受け取れる点です。
学資保険の注意点
ただし、加入するには子どもの年齢制限があり、うっかり加入時期を逃すと学資保険に入ることはできません。注意しましょう。その場合、積み立てタイプの銀行預金も良いのですが、後に説明する終身保険も検討の価値は充分ある選択肢です。下に加入時期についての関連記事があります。参考にしてください。
貯蓄型保険2.養老保険の特徴

養老保険とは、一定の保障期間に保険料を納め、満期時に死亡保障と同額の満期給付金(死亡保障の方が高い物もある)が支払われるというタイプの保険です。満期が来ると保障はなくなりますが、満期が50歳から60歳前後に設定されている物が多く、老後の資金として銀行預金のようにまとまったお金を貯める感覚でかけられる保険です。
貯蓄型保険3.終身保険の特徴

終身保険とは、文字通り、一生涯保障が続く保険です。保険料の払込期間は、有期、終身、一括の3種類があり、払込期間中でも終了後でも必要な時に自由に解約できます。しかし、解約時に戻ってくる解約返戻金(かいやくへんれいきん)は時期によって返戻率が異なる為、損をする場合もあります。注意して計画的に選びましょう。
貯蓄型保険4.年金保険の特徴

年金保険とは、満期後ある年齢に達したら年金として毎月一定額を受け取るタイプの貯蓄型保険です。終身年金も選べますが保険料が高額になるため、10年程度の有期年金を選択することが多いようです。終身保険や養老保険との一番大きな違いは、払込期間中に死亡した場合は、それまで払い込んだ保険料分しか死亡保障が得られない事です。
変額保険とは?

運用実績によって死亡保障金額や満期給付金、年金、解約返戻金の額が上下する保険を変額保険と呼びます。運用実績が悪い場合でも基本保険金額の死亡保険金の額は最低保証されますが、満期給付金や解約返戻金は払込済保険料を大きく下回るリスクがあります。一般的に他の種類より保険料が安く、インフレに強いと言われています。
外貨建て保険とは?

外貨建て保険とは、支払う保険料や受け取る死亡保障や満期給付金、年金、解約返戻金などを外貨で扱う保険を指します。一般的に保険料は安く予定利率も高いためメリットの多い保険に見えますが、為替相場が円高か円安かで受け取る金額が上下し、両替手数料もかかります。保険知識にプラス為替相場の知識も持ってから選びましょう。
低解約返戻金型保険とは?

低解約返戻金型保険とは、保険料払い込み期間中の解約返戻金の額を低く抑えることで通常の契約より保険料を安く設定した保険です。そして満期になると返戻率(支払済み保険料総額に対する返戻金の割合)が通常の保険以上にアップします。貯蓄型終身保険を貯蓄として選ぶ場合、この低解約返戻金型の契約がお勧めです。
誰もが知りたい!貯蓄型保険のメリット

貯蓄型保険の最大のメリットは、保険と貯蓄が同時にできることです。また年金保険以外は払込期間中に死亡した場合の死亡保障が満期給付金とほぼ同額ですので、万一の場合に備えることができます。そして何より定期的に保険料を納めなければなりませんから自然に残った額でやりくりする貯金体質になれます。
貯蓄型保険に入って良かったの声
貯蓄型保険入りましょう。数十万円は自然と貯まりました。
— シャトー (@TrioFormation) May 4, 2017
実際に貯蓄型保険に入って良かったというツィートを拾ってみました。保険料を自動引き落としにすると意識せずに貯まります。
「貯蓄型保険」には入らないほうが良い理由(東洋経済オンライン)
— ふんわり🌟 (@PpvEue) August 13, 2017
そうかなぁ〜💦
我が家は、息子の大学入学の時に満期だったので、助かりましたよ。2年の前期まで払えたし。後のぶんも残りで払えたし。 https://t.co/E9tSBUfLwA
もし教育資金を銀行預金で貯めていたら、他の目的に流用してしまう可能性はゼロではありません。目的があって入る貯蓄型保険は先に述べた死亡保障も含めて、低金利の銀行預金より良いと言えるでしょう。
利率の良い時に貯蓄型保険入っててほんとよかった😢
— うい (@drops_06) September 2, 2017
自分じゃ貯金できないあんぽんたんだもん。
以前はかなり利率の良い時代がありました。その時代に入った保険はいわゆるお宝保険で、かなりお得です。万一保険担当者に貯蓄型保険の掛け替えを勧められたら、今の物がそういうお宝保険ではないかをまず確認してください。
学んでおきたい!貯蓄型保険のデメリット

貯蓄型保険のデメリットは、掛け捨て型の保険に比べて保険料が高い事です。また中途解約した場合の解約返戻金は払込済金額を下回ることがほとんどです。また満期が来た時にはインフレで貨幣価値が契約開始時より下がっているリスクもあります。そして、最大のデメリットは保険会社が破たんした場合、支払額が満額保障されない点です。
貯蓄型保険に加入する際のポイント

貯蓄型保険に加入する場合は、自分の目的に合った保険を選びましょう。たとえば、終身保険の満期はお金の必要な時期を考えて設定します。万一の場合の葬式代のためには終身保険、自分の年金の穴埋めには年金保険、いつ使うかわからない物は低解約返戻金型終身保険にしておくなど、保険の種類によるメリットを知って選びましょう。
貯蓄型保険に加入する際の注意点

貯蓄型保険なのに払った保険料より満期給付金がやけに少なかったという事があります。これは、保険料の掛捨て部分も貯蓄されると勘違いすることで起こります。たとえば医療保障が追加できるタイプの場合、医療保障部分の保険料は掛け捨てとなる場合がほとんどです。担当者の言うなりではなく、正しい知識を持って契約しましょう。
わからない事はファイナンシャルプランナーへ相談
貯蓄型保険のパンフレットをあれこれ貰って、各担当者の説明も聞いたけれど、内容がよく理解できないし、どれか良いかわからない、という場合は多いでしょう。そういう時はファイナンシャルプランナーに相談しましょう。家計運営全体を見てあなたの家庭にふさわしい保険をアドバイスしてくれます。
貯蓄型保険と銀行預金の違いを!

貯蓄型保険と銀行預金の大きな違いは死亡時の保障と相続対象かどうかということです。貯蓄型保険なら、仮に契約直後に契約者が死亡しても年金型をのぞいては満額の死亡保障金を受け取ることができます。また保険金は相続対象ではありません。比較的早く支払われますので葬儀などの費用をまかなう事も可能ですし、相続税も不要です。
無理のない!貯蓄型保険の賢い選び方

貯蓄型保険は教育費確保には学資保険、自由度を高くしたければ終身保険、資産分散の意味では外貨建て保険など、目的に合わせて選びましょう。また利率は変動型の方がインフレにも対応できます。ただしその分元本割れのリスクもあるのでご注意ください。保険の知識を納得するまで学んで正しく理解してから選んでください。
誰も教えてくれない!貯蓄型保険の秘密

ここまで貯蓄型保険の検証を行いました、いかがでしたか?最後にもうひとつメリットを紹介して終わります。生命保険料は生命保険料控除として年末調整または確定申告時に収入から控除することができます。特に平成24年1月以降契約の年金保険は一般生命保険料控除とは別に最大4万円控除されます。毎年のことなので大きな恩恵です。