「粛々と」の意味と使い方は?「淡々と」との違い・使い分けを例文で解説!

「粛々と」という言葉はよく耳にする言葉の意味と使い方を解説します。また、「淡々と」という似たような言葉の意味と使い方を違いに着目して、例文を用いながら解説します。「粛々と」「淡々と」、これらの言葉を正しく使用するために参考にしてください。

「粛々と」の意味と使い方は?「淡々と」との違い・使い分けを例文で解説!のイメージ

目次

  1. 「粛々と」の意味や正しい使い方を紹介!
  2. 「粛々と」には3つの意味がある
  3. 「粛々と」の使い方を場面別で紹介!
  4. 「粛々と」を使った例文を紹介!
  5. 「粛々と」と「淡々と」の違い・使い分け方とは?
  6. 「粛々と」の意味を理解して正しく使おう!

「粛々と」の意味や正しい使い方を紹介!

「粛々と作業を進める」というような表現を耳にしたことはありますか。「粛々と」と聞いて、どのようなことかイメージできるでしょうか。また、「淡々と作業を進める」というように、「淡々と」という似た言葉もありますが、どのように使い分けるのでしょうか。本記事では、「粛々と」の意味と使い方、「淡々と」の意味と使い方やそれぞれの違いを例文とともに解説します。それぞれの言葉の意味と使い方を理解し、正しく使いましょう。

「粛々と」には3つの意味がある

意味①「強い意志で行う」という意味

「粛々と」には強い意志が含まれています。「粛」という言葉には、「厳粛」という熟語等で使用するように、「身が引き締まるほど厳しい」という意味があります。その元々の漢字の意味から、「粛々と」の強い意志の意味は来ています。

出典: http://doncareus.xsrv.jp

「粛々と作業する」というような場合には、「粛々と」は、「決めた目標や計画に対して、身を引き締め、強い意志で」という意味を表します。また、予期していない事態が起こっても、強い意志を持って努力するということも意味します。

意味②「ひっそりと静かに行う」という意味

「粛々と」というと、静かなさまを表します。「粛」という言葉には、「静粛」という熟語等で使用するように、「物音を立てない」という意味があります。その元々の漢字の意味から、「粛々と」の静かなさまの意味は来ています。「粛々と作業を行う」というような場合には、「粛々と」は、「ひっそりと静かに」ということを表します。

意味③「おごそかな様子」という意味

「粛々と」は、おごそかなさまを表します。「おごそか(厳か)」とは、重々しくいかめしいさまであったり、礼儀正しく近寄りにくいさまを意味する言葉です。このような意味において、粛は「厳粛」という熟語等で、使用されます。この元々の漢字の意味から、「粛々と」の厳かなさまの意味は来ています。「粛々と事故対応が行われる」という場合には、「粛々と」は、「重めかしく、なかなか近寄りがたく」ということを表します。

「粛々と」の基本的な意味を解説しましたが、イメージはつかめたでしょうか。「強い意志で行う」、「ひっそりと静かに行う」、「おごそかな様子」の3つの意味があります。まずは基本的な意味を覚えましょう。

「粛々と」の使い方を場面別で紹介!

基本的な意味を説明しましたが、実際にどのような場面で使用できるのでしょうか。様々な場面において、「粛々と」は使用されます。ビジネス、計画を進める場面、お葬式、卒業式、結婚式等、いくつかの使用場面の例を見ながら、どのように使い、どのような意味を表しているか確認してみましょう。

ビジネスでは上から目線になるので注意が必要

例えば、ビジネスの場面において、他の人からアドバイスをもらったとします。その際に、「自分の仕事を粛々と進める」といった場合には、相手の意見や存在を無視し、自分の意見を突き通すといったように捉えられる場合があります。もしくは、自分一人だけで行うべきではない仕事があるとします。

出典: http://engineer-careerchangecourse.com

そのような場合にも、同様のネガティブな意味を表す可能性があります。他の人の意見に耳を傾け仕事を進めていくようなチームワークが求められる場合であったり、自分だけで全て実施せず、他の人も巻き込みながら、物事を実施する場合には、「粛々と」は、好ましくない表現になります。文脈によっては「粛々と」ということで、上から目線で、他人を無視して仕事を進めるという意味を表すことがあるので、注意して使用しましょう。

予定を変更せずに行う場面での使い方

例えば、試験を控えているので、試験までの勉強の予定を立てたとします。その際に、当初予期していなかった事態が起こり、予定に影響が及びそうな場合においても、強い意志をもって予定を変更せずに行う場面で「粛々と勉強をする」といったように使用します。

出典: https://toeic-teacher.com

実例として、学生だった頃に夜勉強していたところ、停電になるケースがあります。この場合は試験が間近で勉強しなければいけないため、その際に懐中電灯を使用して、まさに「粛々と」勉強したと表現する事ができます。

計画を進める場面での使い方

予定を変更せずに行うと同じく、強い意志をもって計画を進める場合に、「粛々と計画を進める」というように使用します。計画を定めたらひたむきに進めていく場合に、「粛々と」を使用します。三日坊主という言葉があるように、何かを始めようと思っても、なかなか続かないことが多いかもしれません。

出典: https://rehaplan.jp

その中で、何か継続して行えるようなことがあれば、まさに「粛々と計画を進める」と使うことができます。何か周りの人に宣言し、実際に計画通り進めている場合には、「粛々と進めている」と情報共有してみてはいかがでしょうか。

お葬式での使い方

「粛々と」は、お葬式の場面では、静かな、また厳かなさまを表します。お葬式においては、楽しそうにお話をしているというようなことはなく、参加者は静かに座っており、お葬式の次第に沿って、お坊さんがお経を読む等、お葬式は進みます。お話することもはばかられるような雰囲気です。

出典: https://hakam.org

そのような厳格な環境で取り行われるお葬式の場合には、「粛々と葬儀は進む」というように使用します。また、このように厳粛に取り行われる式においては、「粛々と」という表現が当てはまります。

卒業式での使い方

「粛々と」は、卒業式では、おごそかなさまを表します。卒業式は、学業の課程等を終えた節目に行われます。それまでの成長を称え、今後の進路への決意を誓う緊張感のある式です。そのような場合に「卒業式は粛々と進められる」というように使用されます。

出典: http://www.kaiho-h.open.ed.jp

高校生をテーマにしたテレビドラマであるような典型的な卒業式を思い返してみると、卒業式は「粛々と」進められていると想像できます。お葬式と同様に、厳格に取り行われる式において、「粛々と」は使用できます。

結婚式での使い方

「粛々と」は、結婚式で使用する場面では、おごそかなさまを表します。結婚式は、上記のお葬式や卒業式のような厳粛に取り行われる式です。特に、結婚式は冠婚葬祭と言われるように、葬式と並んで人生における大きな節目に催される式です。新郎新婦の祝いはもちろん、親族や友人等の参加者への感謝、今後の人生の抱負等を伝える重要な式であり、「粛々と結婚式は進む」というように使用します。

出典: http://ono-blog.com

「粛々と」の使用場面のイメージはできたでしょうか。主に、計画に対して強い意志を持って努力する場面と厳粛な式において「粛々と」は使用できることがわかります。

「粛々と」を使った例文を紹介!

「粛々と仕事をする」の例文

「粛々と仕事をする」とは、あらかじめ定めた計画に沿って、強い意志をもって真剣に仕事を進めていくことを表し、「仕事の期限が迫っているが、焦らず、自分の担当の業務を終わらせるために、粛々と仕事をする。」とこのような例文で用いる事ができます。例文の意味としては、期限が迫っているからといって焦るのではなく、その期限通りに終わるように立てた計画に基づいて、仕事をしていることを表しています。

しかし、「ビジネスでは上から目線になるので注意」で記載したように、ビジネス上で「粛々と」を使用する場合、上から目線になってしまう可能性があるので注意しましょう。したがって、「粛々と仕事をする」という使用場面は、例文のように自分一人で実施できる業務を黙々と進めているような場合に使用すると、上から目線で回りを意に介さないというニュアンスは現れないでしょう。

「粛々と進める」の例文

「粛々と進める」とは、何か予期しない事態が起こったとしても、目的に沿って、物事を進めていく様を表しており、「雨が降っているが、翌日の文化祭に向けて、粛々と入口の門を作る作業を進める。」と用いる事ができます。外で作業する場合に、雨が降るということは予想外な事態です。そのような状況下でも、翌日の文化祭は待ってくれないので、終わらせる必要があり、それぞれの担当者は強い意志をもって作業に取り組むでしょう。

出典: http://shigopro-labo.com

何か計画や目標があり、予期せぬ事態から逆境に陥ったとしても、その計画や目標に向かって努力するという際に、「粛々と」を使用できます。

「粛々と」と「淡々と」の違い・使い分け方とは?

ここまで、「粛々と」の言葉の意味と使い方を、例文とともに説明しました。「粛々と」の使い方は理解できましたが、一方で、「淡々と」という言葉もあります。「淡々と」という言葉の意味と使い方は知っていますか。また、「粛々と」と「淡々と」という言葉を使い分けられますか。「淡々と」の意味と使い方、「粛々と」との違いと使い分けについて解説します。

「淡々と」には3つの意味がある

「淡々と」には、主に3つの似た意味があります。「こだわりがないこと」、「あっさりしていること」、「意志が薄いこと」です。「淡い」という言葉からもわかるように、全体的に薄いことを意味します。それぞれの意味を例文とともに確認しましょう。

こだわりがないこと

「淡々と」とはこだわりがないことを表します。「淡々と作業を行う」というと、作業の内容にはこだわらず、言われたことを黙々と行っている様子を意味します。「淡い」という言葉は、こだわりがないことを意味し、漢字の元々の意味から来ています。

あっさりしていること

「淡々と」というとあっさりしていることを表します。「淡い」という言葉は、虚静恬淡(きょせいてんたん)という四字熟語で使用することがありますが、淡はあっさりしていることを意味します。虚静恬淡(きょせいてんたん)とは、静かで落ち着いており、欲がなくであっさりしているさまを意味します。この「淡い」本来の意味から「淡々と」のあっさりとしていることという意味は来ています。

意志が薄いこと

「淡々と」というと意志が薄いことを意味します。「淡い期待」という表現がありますが、「淡い」は、期待の度合いが低いことを意味しています。その漢字本来の意味から「淡々と」の意味も来ており、「淡々と仕事を行う」という場合には、自分の意志は感じられず、ひたすら仕事を進めているさまを表します。

「淡々と」を使用した例文

「淡々と」には、あっさりとしているさまを表すように、「事件の関係者は、事件について事実を淡々と話した。」と用いる事ができます。例文では、冷静に平坦な話し方であっさりと、事件について話していることを意味します。事件が起こってしまった場合は、不安等の様々な感情を抱くような状況ですが、あっさりと話しているさまを表すのに、「淡々と」は使用できます。淡々と話すというと、感情の起伏はなく、平坦に話す様子を表します。

「淡々と」には、こだわりがないことであったり、意志が薄いことを表し、「非常に大変な仕事であるが、割り当てられた作業を淡々とこなす。」と用いる事ができます。例文では、何も考えずに作業を行っていることを意味します。大変な仕事があった場合には、辟易してしまい、集中できなくなってしまうことがあるかもしれません。そのような中で、心を無にして、淡々と仕事を進めることは必要だと考えられます。

厳かさがあるかないかの違い

さて「淡々と」の意味と使い方を説明しましたが、「粛々と」との違いは何でしょうか。結論から言うと、「厳かさ」があるかないかの違いです。「淡々と」には自分の強い意志が含まれておらず、緊張感や厳しさがありません。

出典: http://haru01.com

例えば、「淡々と作業を行う」というと、内容は気にせず、無心で与えられた作業を進めるということが伝わります。一方で、「粛々と作業を行う」というと、決めた計画や目標に向かって、強い意志で進めるということが伝わり、大きく違います。

「粛々と」「淡々と」使い分け

さて、ここまで「粛々と」と「淡々と」の違いと使い分けを解説しました。実際に場面を想定し、どのような文脈の場合で「粛々と」と「淡々と」を使い分けられるのかを解説していきます。たとえば、目標を立てて、その目標を達成するために作業を行うときは、「粛々と作業する」又は「淡々と作業する」のどちらを使用するでしょうか。

この場合には、「粛々と作業する」です。目標を立てて、その目標のために実施しているので、強い意志が感じられます。一方、強制的に目標は立てさせられたもので義務感が強く、それほど自分の意志で作業を行っていないと考えた場合には、「淡々と作業する」が当てはまります。意志の強さ、もしくは意志の有無によって、「粛々と」と「淡々と」は使い分けます。

続いて、あらかじめ合意された内容に基づいて、会議が行われる場合、「会議は粛々と進められる」と「会議は淡々と進められる」ではどちらを使用するのでしょうか。

この場合、会議は何かの議題について議論を交わす場所ということであれば、あらかじめ合意された内容に基づいて、会議が行われるということで、「会議は淡々と進められる」という表現が使用されると考えられます。いわゆる根回しが行われたのち開催される会議で、合意された事項を淡々と報告していくさまを表しています。

出典: http://moriyama21.jp

一方で、取締役会のような厳粛な会議であると想定した場合には、経営者への重要な業務報告の場になりますので、おごそかに緊張した中で、会議は進められていくと考えられます。その場合には、「会議は粛々と進められる」を使用することが合致していると考えられます。物事の重要さや厳かさを確認して、それぞれ使い分けましょう。

出典: https://ogatashota.com

いかがでしょうか。「粛々と」と「淡々と」を場面に応じて使い分けることのイメージがつきましたか。考え方によって、どちらの言葉も使うことができますが、ニュアンスが異なります。状況に応じて、ニュアンスの違いを意識して、「粛々と」と「淡々と」を使い分ける必要があります。

「粛々と」の意味を理解して正しく使おう!

出典: http://xn--z8jva0bh9nw146bqgkro6b.jp

さて、以上「粛々と」の意味や使い方と「淡々と」の意味や使い方、また、「粛々と」と「淡々と」の違いと使い分けを解説しました。それぞれの意味の違いを理解し、使い分けられるようになりましたか?冒頭で記載した「粛々と作業する」、「淡々と作業する」というのは、お互いひたすら作業をするという似たような意味はあります。

出典: https://curazy.com

しかし「粛々と作業する」には強い意志が含まれており、厳かなさまを表し、「淡々と作業する」には人の意志があまりないことを表しており、その点が決定的な違いです。今後は人の意志の強さはどうか、厳かかどうかという点に着目して「粛々と」と「淡々と」を場面によって使い分け、正しいタイミングで正しく使いましょう。

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