「一環として」の意味と使い方を解説!「一貫として」との違いも!

「一環として」と言う言葉は、日常的によく耳にすると思いますが、あなたは「一環として」の意味や使い方をご存知ですか?また、同じ読み方で「一貫として」と書く場合がありますが、その意味に違いはあるのでしょうか?それらを踏まえて「一環として」についてまとめました。

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目次

  1. 「一環として」の正しい意味を知っておこう
  2. 「一環として」の意味
  3. 「一環として」の使い方の例文
  4. 「一環として」と「一貫として」の違い
  5. 「一環として」の類語
  6. 「一環として」の英語表現
  7. 「一環として」と同音の言葉を含む「一巻の終わり」とは?
  8. 「一環として」の意味や使い方まとめ

「一環として」の正しい意味を知っておこう

会議や説明会など、ビジネスの現場でもよく使われる「一環として」という言葉ですが、「一環として」の正しい意味や使い方をご存知でしょうか。また、同じ読みの「一貫として」との使い分けもよく分からない、という方のために、「一環として」と「一貫として」の正しい意味や違い、それぞれの使い方から類語、英語表現まで詳しく解説していきます。例文も数多く用意していますので、この機会に正しい意味や使い方を知っておきましょう。

「一環として」の意味

まずは、「一環」という言葉自体の意味と、「一環として」のように表現することによる意味に違いがあるのかどうかを調べてみました。同じ単語でも、単体で使うのと組み合わせて使うのでは、意味に違いがある事が多いです。その違いを知り、それぞれの言葉の正しい使い方をマスターしていきましょう。

「一環」の意味

出典: https://mayonez.jp

そもそも「一環」とはどういう意味なのかを解説します。「一環」とは、「一つの環(わ)」という意味で、鎖や環状道路などのように、輪になって繋がっている物のうちの一つの輪そのものを指します。つまり、鎖なら複数繋がっているうちの一つの輪が「一環」ということになります。

この場合の「一環」は、言い換えれば「一個」という意味なので、数が増えれば「二環」「三環」ともなり得る数値としてとらえても良いでしょう。このように「一環」そのものは単に数を表すので、日常的に単体で使われることが少ない単語です。ただ、「一環」は数を表していますが、単独のものに対しては使いません。あくまで、繋がっているもののうちの一つ、として覚えておきましょう。

「一環として」の意味

「一環」は、一つの輪のことを意味しますが、「一環として」となると意味が変わってきます。「一環として」は、「深く関連性のある全体の中の一部分」という意味になり、日常的にはこちらの意味でつかわれることがほとんどです。「一環として」は「一環」の意味からも分かるように、鎖のようにつながったものの中の一部、と言う意味で、全体と密接な深いつながりを持っている事全体に対して「~の一環として」などのように表現します。

「一環として」の使い方の例文

「一環」「一環として」のそれぞれの意味の違いが分かったところで、「一環として」の使い方や例文をご紹介します。意味が分かっても、実際の現場でどのように表現したら良いのか戸惑う事もあると思いますので、例文を参考にしてみて下さい。

「一環として」の使い方

「一環として」の使い方は、通常「~の一環として」というふうに、先に名詞をつけて表現します。つまり、その特定の物や目的全体の中で、密接に関係する一つであることを示す場合に使います。さらに、その目的全体が取り組むことは一つではなく、複数ある事が前提です。「それを叶える一つの手段として」という意味で「~の一環として」と使います。

「一環として」の例文①

例文として「この相談会は支援事業の一環として行います。」「このイベントを開催する事は、ボランティアの一環として考えています。」などがあげられます。ある目的を持った団体が、その目的を果すために数多くある活動の一つとして、と言う意味で「~の一環として」と使います。その取り組みをすることを表明し、一環としてそれをする目的を周知するためによく使われる表現です。

「一環として」の例文②

次の例文は「これはスキルアップの一環として有効な方法です。」「受験対策の一環として○○を積極的に行いましょう。」のような使い方です。これは、ある行動の理由付けの為によく使われます。その目的と直接関係がないように思っても、実は深い関係がある事を意味していますので、この文章の前後には、その理由が述べられることが多いです。

「一環として」の例文③

次に「消防訓練の一環として、LEDの操作実習があります。」「時間管理の一環として、目標設定があります。」などと使う事もあります。この例文は、目的に向かうための流れの一部であることを「一環として」と表現しています。目的全体を塊でとらえるのではなく、時系列でとらえている分かりやすい活用方法です。

「一環として」の例文④

「一環として」は、「趣味や習い事の一つとして」という意味でも使います。お菓子作りが趣味の人なら「趣味の一環としてスイーツの食べ歩きをよくします。」とか、ピアノを習っている人が「習い事の一環として、地元で開催されるピアノコンサートには行くようにしています。」これらの場合は、その行動が趣味や習い事に必要だから、という意味合いで使われています。

「一環として」の例文⑤

「一環として」は、物事だけを対象にしているのではなく、「認識」という思考に対しても使うことが出来ます。例えば「食べるという行為は、人間行動学の認識の一環として考えられます。」とか「ライオンは、トラより自分の方が強い、と認識の一環として携えています。」のように、形がある団体ではなく、「認識」という形のない思考の中で、特定のカテゴリー全体の考えの一つ、という意味で使われることもあります。

「一環として」以外の使い方①一環です

「一環」は「一環として」と使われることが多いですが、「一環として」以外にも使う事があります。その一つが「一環です」と最後に締めくくる使い方です。「一環として」は言いたい内容の途中に使われ、「~の一環として~する」などのように使われますが、文の最後に使う事もあります。

例えば「この活動は、弊社の慈善事業の一環です。」のように表現し、最後に「一環です」を持ってくることによって、スッキリしたインパクトのある文章になります。この場合でも、意味は全く同じですので「弊社の慈善事業の一環としてこの活動を行います。」と「一環として」を使って置き換える事が出来ます。

「一環として」以外の使い方②一環に

もう一つは、季節的な「一環に」という表現方法で、手紙や小説などの一節に使われています。これは「季節の移り変わりの一場面」という意味で、その季節にちなんだ話題を形容する形で使われます。例えば「桜の花が散る姿は、まさに日本の春の一環です。」のように、日本の春を感じる景色は色々あるけれども、桜の花が散る姿は、まさにそのうちの一つです、と言う意味です。

「一環として」と「一貫として」の違い

「一環として」と同じ読み方で「一貫として」という言葉があります。どちらも「いっかんとして」と読みますが、意味に違いはあるのでしょうか?日本語には、同じ読み方をしても意味に違いがある漢字がたくさんあります。もしかしたら、間違った意味の捉え方をしているかもしれませんので、この機会に正しい意味を知りましょ言う。

「一貫」の意味

「一貫」には、大きき分けて2つの意味があります。まず「貫」の意味は、尺貫法の質量の単位です。一貫は1000匁(もんめ)で、3.75キログラムと定義されており、1890年頃から1958年まで商取引で使われていた単位です。太った人を「百貫デブ」と形容する事がありますが、それは、ここから来ている例えです。また、江戸時代以前の通貨の単位でもあり、一貫は銭1,000文とされていました。

また、お寿司を数える単位でもあり、お寿司を数える時は「一個、二個」ではなく「一貫、二貫」と数えることは広く認知されています。ただ、単位や数値を表す時には、「一貫」と漢数字で表すより、アラビア数字で「1貫」と書くことが多いです。

「一貫」のもう一つの意味は「貫き通す」と言う意味です。つまり、物事を最初から最後まで一つの方法、方針で一途に貫き通す、という意味を表します。「一貫」の使い方は、今では単位や数値を表すより、「貫き通す」「連携して筋が通っている」という意味で使われることが多いです。

「一貫」は四文字熟語にも!

「一貫」は四文字熟語にも用いられていますので、ここでご紹介します。「終始一貫(しゅうしいっかん)」は、態度や言動が最初から最後までずっと変わらないこと、という意味です。「あいつは終始一貫して主張を曲げない頑固なやつだ」のように使います。終始一貫は、信念が固く、何事にも動じないという意味合いを持っているので、信頼が出来る印象がある反面、頑固なイメージで使われることもあります。

「首尾一貫(しゅびいっかん)」は、最初から最後まで態度や主張が変わらず、矛盾がない事を意味します。例文としては「首尾一貫した論理で、とても納得のいくプレゼンだった。」のように使います。このように首尾一貫は、筋が通っていて隙がない、非の打ち所がない様子を表します。

「一貫として」「一貫して」の意味

「一貫」を文章に取り入れる事によって、その文章全体がシンプルに分かりやすく表現することが出来ます。ただし、その使い方を間違えると、日本語として意味が通じない文章になってしまうので注意が必要です。ここからは、「一貫として」と「一貫して」の意味の違いについて解説していきます。また「一貫として」と「一環として」は、たった一文字の違いですが、活用方法が違いますので、その部分も注意してください。

「一貫として」は間違い

「一環」は「一環として」と使うケースが多いのですが、「一貫」を「一貫として」のように活用する事はありません。先ほども解説したように、「一貫」の意味は「物事を最初から最後まで貫き通す」という動詞なので、「一貫として」と形容しても意味が通りません。仮に「一貫として」と表現すると「物事を最初から最後まで貫き通すとして」となり意味が分かりません。このように「一貫として」は日本語としてふさわしい表現ではありません。

「一貫」は「一貫として」と表現するのではなく「一貫して」と表現するのが正解です。そうすると「一貫して」は「物事を最初から最後まで貫き通して」という意味になり、日本語としても意味が通ります。また「一貫した体制で」とか「中高一貫校」などのように使う事も多く、いずれも、最初から最後まで一つの方針ややり方を通して行っていく、という事を意味します。

「一環として」との違い

「一貫として」と「一環として」との違いは、まず「一貫として」という表現が日本語として間違いであることから、その違いは明らかです。ですので、「一貫として」ではなく、「一貫して」と「一環として」の違いを解説する事にしましょう。

「一環として」の意味は、簡単に言うと「関連の深い全体の中の一部」という事になりますが、「一貫して」は「物事をずっと同じ方針で貫く」という意味です。どちらも、ひとつの塊の中でのあり方を表現していますが、「一環として」はその中の一部分を指し、「一貫して」はその全てを1本串で刺したイメージで、意味も使い方も違います。

「一貫して」の例文①

ここで「一貫して」の意味をより理解するために、例文をいくつかご紹介します。まず一つは次の通りです。「飲食店は原価を下げるために、安価な材料を使う事で利益率を確保しようとする傾向にあるが、あの店は一貫して材料にこだわり、昔の味を守り抜くことで、常連客から厚い支持を得ている。」この場合の「一貫して」は「信念が変わらない」という意味で使われています。

「一貫して」の例文②

「この学校は、小学校から高校まで教育体制が一貫しているので、安心して任せられる。」この場合の「一貫して」は、「同じ方針、やり方である」という意味で使われています。同じ意味の例文として「このホテルチェーンは、サービス内容が一貫しているので、どこに泊まっても同じサービスが受けられる。」のように使います。「一貫して」いる事は、信頼や安心感を与えることができ、その取り組みやサービスのメリットになる事が多いです。

上記のように「一貫して」は、何が一貫しているかを限定するのではなく、「信念」「方針」「方法」など、様々な場面で常に統一している事を指す時に使用する言葉と言えます。もちろん、「信念が変わらず」とか「ずっと同じ方針で」のように、そのままの言葉で表現しても良いのですが、「一貫として」を使う事で大人らしい言い回しになりますので、今日から使ってみて下さい。

「一環として」をパソコンで使う場合の注意点

このように、「一環として」と「一貫して」は違う意味を持つのですが、「一環として」の意味で使いたいと思っていても、パソコンが勝手に「一貫として」と変換するケースがあります。先にも書きましたが、「一貫として」は「一環として」とは意味が違いますし、日本語としても不適切ですので「一貫として」と変換されていないないかどうかを注意してください。

「一環として」の類語

「一環として」の意味や使い方が分かったところで、他に同じ意味を持つ類語があるかどうかも気になるところです。例えば、同じ文章の中で「一環として」という事柄をいくつも述べたい場合、同じ言葉ばかりを繰り返すとインパクトがなく、意図が伝わりにくい文章になります。そのような時に、類語を使う事で、言いたい事がより伝わりやすく、説得力のある文章になります。ここからは、「一環として」の類語についてまとめました。

類語①一連として

「一環として」の類語としてよく使われるのが「一連として」という表現です。一つながりの作業や関係の事を指します。使い方の例文としては「一連の作業の流れの中に問題がある」や「一連のテーマに基づいた事業計画を立てた」などのように、それ全体がひと塊であることを意味します。

類語②数多あるうちの

「数多あるうちの」は「あまたあるうちの」と読みます。日常的にあまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、「数ある多くの中の」という意味で、「一環として」の類語として使われることがあります。「引く手数多(ひくてあまた)」という言葉は聞いたことがあると思いますが、それは「非常に多くの人から求められる」という意味です。

普段はあまり使わない言葉ですが、その響きには風情があり、多くの小説家が著書の中で、「数多ある」と表現しています。例文としては「立ち並ぶ古民家が数多あるうちの、たった一軒に明かりが灯っている」のように使います。「一環として」とは多少意味が違いますが、全体の一部を指す意味で、類語に分類されます。

類語③一端として

「一端として」は「一環として」の類語として、非常によく使われる類語です。「一端」の意味は「一番端、片端」という意味と「一部分」という意味を持ちます。「一環として」は、関連しあって環になっている物事の一部を指しますが、「一端として」は単に全体の一部分、という意味で使い分けます。例文としては「この事業の一端を担う」「責任の一端は私にある」などと使います。

類語④部分的な

次に、「全体の中の一部分」という意味で「部分的な」を類語としてよく使います。ただ、「一環として」のように、関連性のある全体の中の一部という訳ではありません。使い方の例文として「その事業の部分的なサポートをさせていただきます。」や「それには部分的なメンテナンスが必要です。」のように、関連性や繋がりがあると言うより、スポット的な要素を表す言葉です。

類語⑤ワンステップとして

次の類語は「ワンステップとして」という言葉です。直訳すると「一歩、一段階」という意味で、「一環として」とは少し意味が違う、と思ったかもしれません。ただ、一連の物事の中で新しく始める、あるいは、さらにステップアップさせるための取り組みとして、と言いたい場合には「ワンステップとして」を使った方が伝わりやすいかもしれません。関連した事柄の一部を指す意味では類語と言えるでしょう。

類語⑥関連作業として

「関連作業として」という表現も「一環として」と同じ意味で使える類語と言えます。「一つの目的を達成するために関連して行う作業」という意味なので「一環として」と同じような使い方が出来ます。ただ、「一環として」は、作業だけを指すのではなく、方針や活動なども含めた意味での使い方が出来ます。

「一環として」の英語表現

日本語は、少しの言い回しで意味が違ってきたり類語も多く、外国人にとって日本語は、とても難しい言語だと言われています。それに比べて英語は、とてもシンプルで簡潔に物事を表現できるそうです。そこで、「一環として」を英語で表現するとどのようになるのか、を調べてみました。

「一環として」の英語

まず「一環」を英語にすると「Part」となり、それは「全体を構成する部分の一部」とか「連載物の回」という意味で使われています。それを「一環として」にすると「as part of」という英語になります。では、この「as part of」を使った例文をいくつかご紹介します。

「一環として」の英語表現の例文①

「I often watch English movies as part of my Engish study.」この例文の訳は「私は英語の勉強の一環として、イギリス映画をよく観ます」になります。簡単な文法なので、色んなケースに置き換えられそうな例文です。
 

「一環として」の英語表現の例文②

「gidance of advice about the way to live,given to high school students as part of  their school education.」この例文は「学校教育の一環として、高校生に与えられる生活指導」という意味です。この表現も、他の単語に置き換えやすいと思いますので、是非参考にしてみて下さい。

「一環として」と同音の言葉を含む「一巻の終わり」とは?

「一環として」の意味や活用方法、英語での使い方が分かったところで、次は同音の言葉を含む「いっかんの終わり」という言葉について解説していきましょう。日常的に、「いっかんの終わり」と言う言葉を使ったり聞いたりすると思います。すべてが終わる事を意味する言葉ですが、この時の漢字は「一環」と「一巻」どちらが正しいのか調べてみました。

「一巻の終わり」と「一環の終わり」どちらが正しい?

「いっかんの終わり」は「一巻の終わり」と書くのか「一環の終わり」と書くのか、迷った事はありませんか?結論から言うと「いっかん」を漢字にすると、「一巻」と書くのが正解です。これまで述べてきた「一環」は「関連性の深い全体の一部」を意味しますので、「一巻」とは全く意味が違う同義語になります。では「一巻」とはどのような意味があるのか、詳しく見ていきましょう。

「一巻の終わり」の意味

「一巻の終わり」の意味は、「すべてが結末を迎える」とか「すでに手遅れ」「死ぬこと」を表します。似た言葉では「永眠」「落命」と言い換えることが出来ます。また、英語では「the end」と言うのが適当でしょう。「一巻の物語が終わる」という意味からきた言葉のようです。

「一巻の終わり」の使い方

ここで、いくつか「一巻の終わり」の使い方をご紹介します。「この嵐で堤防が撤回したら、この町は一巻の終わりだ。」「彼女にあのことがバレたら、一巻の終わりだ。」「あの時、病院に行かなかったら一巻の終わりだった。」このように「もう取り返しがつかない」「手の施しようがない」と言う意味でも使われます。

「一環として」の意味や使い方まとめ

「一環として」の意味や使い方をまとめましたが、いかがでしたか?普段何気なく使っている言葉ですが、その正しい意味を知らずに使っていた方もいるのではないでしょうか。「一環として」には、色んなニュアンスを含んだ意味があり、また同音異義語である「一貫して」との区別も理解できたのではないかと思います。この記事が、「一環して」を使いこなすきっかけになれば幸いです。

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