「尊重」の意味や使い方を例文で解説!「尊敬」との違いとは?

ビジネスシーンや私生活でも相手を尊重することは大事なことですが、「尊重」出来ているでしょうか?「尊重」するには、まずその意味を正しく理解しておく必要があります。「尊敬」とは何が違うのか、類語や例文、使い方など、今回は「尊重」について説明します。

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目次

  1. 「尊重」の意味や正しい使い方を紹介!
  2. 「尊重」の意味とは?
  3. 「尊重」の類語・言い換え表現とは?
  4. 「尊重」の正しい使い方を例文で紹介!
  5. 「尊重」と「尊敬」の違いとは?
  6. 「尊重」の意味を理解して正しく使おう!

「尊重」の意味や正しい使い方を紹介!

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ビジネスシーンでも私生活でも上手にやるためには、相手を尊重することが大事ですが、実際に「尊重」できているでしょうか?「尊重」するには、まずその意味を正しく理解しておく必要があります。「尊敬」とは何が違うのか、類語や例文、使い方など、今回は「尊重」について説明します。

「尊重」の意味とは?

「尊重」の意味

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「尊重」とは、「尊いものとして重んずること」を意味します。「尊い」は「とうとい」とか「たっとい」と読みますが、「尊い」には、「立派である」「大事にすべきである」「高い価値がある」「地位が高い」など多くの意味がある言葉です。つまり「尊重」は、「高い価値があるものとして重くみる」「大事にすべきものとして扱う」という意味になります。

「尊重」の成り立ち

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「尊」の字は、「酒だる」の形(上の部分)と「両手」の形(下の部分)から、両手で酒だるをささげている象形で漢字が成り立っています。昔の人が酒だるをささげてうやまっている姿(すなわち神をあがめる姿)が想像されます。「重」は、人が立っている形(上の部分)と、重い袋の両端をくくった形(下の部分)から、人が重い袋の両端をもって耐えている象形で漢字が出来ています。

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しかし、漢字の成り立ちからでは、「うやまうこと」と「重いもの」がくっついただけの尊重について、いまいちピンと来ない人も多いでしょう。「尊いもの」=「重んじる」でもあり、「尊重」の本質が何なのかが理解できません。

「尊重」とは自制の態度

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実は、尊重の定義にある「ものとして」という部分がポイントになるのです。尊重は、自身の中にある感情に自制的な態度をとり、価値あるものに評価を高めることを意味します。なぜ、そのようなことをするのかというと、モラルや道徳、常識、社会的風潮などがそのような態度をとらせるのです。すなわち「尊重」は、自分の内発的な感情から生じるとは限らないということです。

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もちろん、モラルや道徳を身に付けている人のなかには、さまざまな人やものをうやまう精神にも満ちた人であることも多いのですが、実際に世の中で使用されている「尊重」の場面で、常にうやまう気持ちから発せられていると捉えることは困難でしょう。

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ここが「尊敬」との最大の違いでもあります。尊敬は尊重の類語として使用される言葉ですが、尊敬は内面にある自発的な感情です。他者をそのまま仰ぐのが尊敬です。自制的な態度をとることなどありませんし、自然な感情として尊敬の念は現れるものです。

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「尊敬する人は?」と言われて答えられない人も多いと思います。中には「いない」という人もいるでしょう。でもそういった人が、世の中の物事を「尊重」していないわけではありません。上記のとおり「尊重」の念は、自分の内発的な感情から生じるのではなく、モラルや道徳、社会的な規範だったりするからです。つまり、尊重するには、真に「うやまう」気持ちを持っている必要はないということです。

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ビジネスシーンでも「あなたの意見は尊重します」などといわれたりすると、うれしいセリフであったりしますが、これを言った人が必ずしも自分に対して敬意を抱いているというわけではないことに注意する必要があります。自制的な態度をとらせているのは、内発的な尊敬の念ではなく、別の何かである可能性もあることを理解しておきましょう。

看護における「尊重」の意味

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インフォームド・コンセントという言葉を聞いたことがあるでしょうか。インフォームド・コンセントとは、「十分な情報を得たうえでの同意」を意味します。「患者が医師等から診療内容などについて十分な説明を受け理解した上で、患者自身が同意し、最終的な治療方法を選択すること」を意味します。医療現場で主に使用される言葉ですが、看護の分野でも同じような問題があります。

ややもすれば、医療や看護のような専門の分野では、患者と医師等では、持っている知識や情報量が違いすぎてしまい、治療行為について専門知識を有する医師等が、患者の意向や人権を無視して、独断で治療方法等を選択しかねません。インフォームド・コンセントはそうならないよう、相手に十分に説明して情報を与えたうえで、相手から同意を得るというもので、患者の意思や人権を最大限尊重するものです。

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このようにインフォームド・コンセントは、患者の意思を尊重する行為で、法律でも努力義務として定められており、医療や看護の分野でも実践されていますが、これが、医師等の内発的な感情から生じてきたものではないことは明らかでしょう。患者の意思が尊重されているのも、モラルや社会の風潮だったり、人権意識の高揚、法的規範、医療過誤等のトラブル回避の意識など様々な要因があります。

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ただ、いずれの要因であれ、患者の利益や人権にしっかり配慮してもらいたいということには変わりありません。日本看護協会では、看護者の倫理綱領を定め、明確に「看護者は、人間の生命、人間としての尊厳及び権利を尊重する」と定められています。

恋愛における「尊重」の意味

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恋愛関係になると、「こうしてほしい」「ああしてほしい」「もっと愛してほしい」などの様々な要求が生じ、相手の意思を束縛したりすることも多くなるでしょう。中には、その要求が相手にとって受け入れがたいものであれば、恋愛関係が続かないということにもなります。

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そうではなく、恋愛関係を長続きさせるには、お互いを尊重することが大事です。相手の趣味や考え方、価値観などに十分理解を示し、思いやりを持つ必要があります。お互いがこのような考え方で接するならば、良い恋愛関係が長く続くことでしょう。

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「尊重」は、内発的な感情から生じるものではないと説明しましたが、恋愛関係における尊重は、むしろ内発的な感情から生まれることが多いように思われます。恋愛関係自体、感情が占める部分が大きく、社会規範やモラル、人権意識の高揚では、自制的な態度がとれないからです。つまり、恋愛関係で相手を尊重しようと思うなら、相手を本当にうやまったり思いやったりする気持ちがまず必要であると考えられます。

「尊重」の意味の語源とは?

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「尊重」の由来は定かではありません。しかし、現代社会の日本で、「尊重」の用語を広く知らしめた用例は、日本国憲法の三原則の一つ「基本的人権の尊重」をおいて他にないでしょう。

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「尊重」の反対は、重く考えないことを意味する「無視」「軽視」になるわけですが、日本国憲法ができる以前の日本では、個人の自由や人権が無視、軽視されていた社会といえます。日本国憲法で、個人が尊重され、基本的人権が認められるようになり、憲法制定以降は個人の人権を尊重する社会に生まれ変わったというわけです。

「尊重」の類語・言い換え表現とは?

類語①尊ぶ

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「尊ぶ」は、「とうとぶ」とか「たっとぶ」と読みます。「尊」のほかにも「貴」をあてて、「貴ぶ」と書くこともあります。「尊ぶ(貴ぶ)」は、「うやまって大切に思う。重んずる」を意味する類語です。「尊ぶ」があがめ敬う意があるのに対し、「貴ぶ」は価値あるものとして大切にする意の場合に使用されるという違いがあります。

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「尊ぶ」は「尊重」とほぼ同じ意味を有します。「神仏を尊ぶ」「人命を貴ぶ」のように用います。ただし、書き言葉ではともかく、「尊ぶ」をあまり話し言葉では用いることはありません。

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「尊ぶ」は、自身の内発的な感情から生じるものです。つまり、うやまう気持ちがあることは明らかです。それに対して「尊重」は上記のとおり自制によるうやまいの精神であり、内発的な感情であるとは限りません。その点で、両者の使い方に違いがあります。

類語②敬意

「敬意」とは、「うやまう気持ち」を意味する類語です。「うやまう」とは、「相手を尊んで礼をつくす。尊敬する」ことです。よく立派な行動をした人に対して、「敬意を表します」などという形の使い方をされます。

「敬意」も「尊ぶ」と同様、内発的な感情を表した類語にあたります。それに対して「尊重」は内発的な感情から生じたものであるとは限りません。「Aさんに敬意を表する」「Aさんを尊重する」では、同じ例文ですが、ニュアンスの違いがありますので、使い方に気をつけましょう。

類語③重んずる

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「重んずる」とは、「おもおもしいものとする。たっとぶ。尊重する」を意味する類語です。そもそも「おもおもしいもの」とは何かが問題になりますが、「おもおもしい」とは、「重々しい」と書き、「身分や地位が高い、有力である、重大である、おごそかである」を意味します。「全国大会の結果を重んじて、全日本チームのメンバーに選抜した」のような使い方で、重く評価することに使用される言葉です。

「重んずる」も「尊重する」と同様、内発的な感情から生じたとは限らない点では共通であり、両者の使い方に違いはありません。違いがあるとすれば、「尊重」は主に人に対して使われる言葉であるのに対し、「重んずる」は人だけではなく物事にも使われるという点で違いがあります。

類語④重視

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「重視」とは、「ある事柄を、重大なこととして重く見ること」を意味する類語です。「重要視」と同じ意味です。「事態を重視して、適切に対応したいと思います」のような例文で使用します。

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「重視」も、内発的な感情から生じるものとは限りません。内発的な感情などは無関係で、むしろ、何らかの外発的な要因がそのような見方をもたらすことが多かったりします。両者の違いは、「尊重」が人に関することに使われるのに対し、「重視」は、ものごとに関して広く使われるということです。

「尊重」の正しい使い方を例文で紹介!

ビジネスシーンでの「尊重」の使い方とは?

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ビジネスシーンではよく「尊重」という言葉が使われますが、どのような使い方をされるのでしょうか。ビジネスシーンでは、自分の気持ちや感情は別として、相手の意見や部下の提案などを重く扱うシーンがあります。これは物事を効率的に進めたり、利益を最大限になるよう効果的に進めたりする必要があるビジネスの分野では必要なことであると言えます。

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たとえば、自分としては好きではないが優秀な内容が含まれているプロジェクトの計画が部下から提案された場合、貴方はどうするでしょうか。仮に、うやまうなどという感情が内発的に生じないといけないならば、そのプロジェクトは採用されません。しかし、真に優秀なビジネスパーソンであれば、そこは自制して物事を考えることができるでしょう。そしてプロジェクトを採用します。その場合、貴方は部下の提案を尊重したことになります。

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尊重できない人は、自分の内面の感情に固執している人と言えるでしょう。ビジネスシーンでは、自分の感情は少し横に置いておいて、大局的に見てどうなのかを考える必要があります。そうすれば、相手の意見や提案を尊重することができるようになるでしょう。ビジネスプロジェクトを採用するのに何も好きになる必要などないのです。

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このようにビジネスシーンでは尊重する場面がたくさんあります。例文としては、「今度の計画は、君の意見を最大限尊重した内容になっている」「君の案は採用されなかったが、君の提案については尊重したつもりである」「発言の内容は尊重するので、会議の場では忌憚のない意見を言ってほしい」のような使い方が挙げられます。

例文①私たちはお互いを尊重した恋愛関係である

恋愛関係にある男女は、何かと自分の価値観を押し付けたり、相手に干渉したりする間柄ですが、例文は、お互いの趣味や生活、価値観を大切にする大人の恋愛関係であることを示しています。「お互い」を尊重するには、相手を束縛しすぎないことです。相手には相手の時間が存在しており、その時間を恋人のためだけに使うことを求めてはいけません。

恋人にDVを行ったり、ストーカー行為を行う人は、相手を尊重していないことは明らかです。これらの行動は、感情が強すぎて自制できない人が行っているのでしょう。これらは人権精神にもとるもので、犯罪行為にもなりかねませんので、絶対にやめましょう。

例文②人権を尊重することは大切なことである

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様々なシーンで尊重ができる人は、人権の尊重が基礎として身についている人です。人権の尊重は、尊重を使用するケースで最も代表的なものです。世の中は、自分の権利と相手の権利がぶつかることがありますが、相手方の権利にも尊重して、物事をみるという気持ちが大切で、例文はそのことを示したものです。

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また、人権を尊重することができる人は、人を敬う気持ちを持つこともできます。世の中が自分中心で回っていると考えるのではなく、さまざまな人の共生社会であるという精神をもてば、人を敬い、いろいろなことを尊重できるようになるでしょう。その結果、ビジネスも恋愛もうまく行くということになるはずです。

例文③他人の意見を尊重することは大切なことである

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会議などで、ある問題を解決しようとするときとか、ある物事を決定しようとする際に、なるべく多くの人の意見を反映させたいと思うことがあります。例文は、そのような場合で使用されることが多いものです。例文のように実際に口に出して発せられることは少ないでしょうが、このような精神を心にもつことは大切です。

「尊重」と「尊敬」の違いとは?

「尊敬」の意味とは?

「尊敬」とは、「他人の人格・行為などをとうとび、うやまうこと。そんきょう」を意味する「尊重」の類語です。「尊」の字は、両手で酒だるをささげていることの象形と説明しましたが、「敬」の字には、「神に祈る」象形が含まれており、これら「尊敬」はもともとは、祭りや神事なので、神に対して礼を尽くすことが語源であったと推測されます。

「尊敬」は人に対して持つ感情

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「尊敬」は、このようにもともとは神に祈る行為でしたが、時代とともに人に対して使用されるようになりました。現代では、「尊敬」は人に対してもつ感情として使用されます。「尊敬する人は、高校時代の恩師です」「会社の今の上司は尊敬に値する人だ」のような使い方で、人に対して使用されます。

「尊重」との違いは?

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上記で説明したとおり、「尊敬」と「尊重」には違いがあります。「尊重」は「尊敬」の気持ちが必ずしも内在しているとは限りませんが、尊敬に値するものとして重く扱うのです。一方、「尊敬」は、相手をうやまう気持ちが実在しています。このように両者は似たような表現ですが、微妙な違いがありますので理解しておきましょう。

「尊重」の意味を理解して正しく使おう!

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今回は、「尊重」について説明しました。ビジネスシーンで上手くやるには、会議や商談などで尊重すべきシーンは多いと思います。「尊重」の意味を理解して、正しく使えるようになれば、相手からも尊重されるようになるでしょう。

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