精神障害者保健福祉手帳の申請方法を解説!等級基準やメリット・デメリットは?

精神障害者保健福祉手帳という手帳があります。略して、精神障害者手帳と言います。精神に障害がある人はこの精神障害者手帳の交付を受けられる場合があります。今回は精神障害者手帳の申請方法や、メリット・デメリットについて紹介します。

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目次

  1. 精神障害者手帳を申請するとメリットがあることも
  2. 精神障害者手帳の等級基準とは?
  3. 精神障害者手帳の申請方法とは?
  4. 精神障害者手帳の申請に診断書など必要なものは?
  5. 精神障害者手帳のメリットとは?
  6. 精神障害者手帳のデメリットとは?
  7. 精神障害者手帳の等級や申請まとめ

精神障害者手帳を申請するとメリットがあることも

出典: https://www.city.machida.tokyo.jp

障害のある人にはだれもが温かく接しなければいけません。それは。体の障害がある人相手でも精神に障害がある人相手でも変わりません。しかし、精神に障害がある人は、外見だけからは見分けがつきません。そこで役に立つのが精神障害者手帳です。この精神障害者手帳を所有していると、いくつかのメリットを受けられる場合があります。そこで、今回は、精神障害者手帳の等級とメリットなどについて詳しく解説します。

精神障害者手帳の等級基準とは?

精神障碍者手帳の等級とは?

出典: https://syougaisya-koyou.com

精神障害者手帳を交付される人には、3つの等級があります。3級、2級、1級です。3級が一番精神障害の度合いが軽く、2級、1級と等級が進むごとに程度が重くなります。等級の判断はまず医師が行います。その判断に基づいて診断書が作成され、それを参考にして地方自治体や市区町村の精神保健センターが最終的に3級か2級か1級かの等級判断を下します。

等級が3級の精神障害者

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等級が3級の精神障害者は、精神障害の度合いが比較的軽い人です。精神障害によって、日常生活や社会生活に影響はあるものの、外出は一人でできるし、小規模作業所で仕事をこなすことができる場合も多いです。周囲の理解が得られ、環境が整えば、一般就労している人も見受けられます。ただし、精神障害があることは間違いないので、多大なストレスにさらされると、対処が難しい場合もあります。

等級が2級の精神障害者

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精神障害者手帳の等級が2級まで進むと、精神障害の度合いがやや重くなります。精神障害によって、日常生活にかなり制限を受ける場合が多く、家事や掃除などでも多少の支障があります。ただし、2級の場合、他人の助けが必要かというと、人によっては一人で外出もできるし、小規模作業所で軽い作業ができる場合もあります。とはいえ、多大なストレスに対処するのに相当苦労することがあります。

等級が1級の精神障害者

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障害者手帳の等級が1級ともなると、かなり本人もつらい状態です。日常生活や社会生活に大きな支障があり、他人の助けなしでは毎日生きていくのが困難なことが多いです。食事、掃除、入浴、外出も一人ではままならず、家族や福祉員の助けがあって、初めて用をこなせるという状態です。病状も決して油断できるものではありません。

等級に不満があるとき

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精神障害者手帳の等級と自分が置かれた精神障害の状態が一致していないと思われるときがあります。そのような場合は、どうすればいいのでしょうか。このケースでは、都道府県に不服申し立てができます。不服申し立てをしたからと言って、必ずしも等級が変更になるとは限りませんが、可能性はあるのでトライしてみましょう。なお、等級に対する不服だけではなく、非承認となった場合の不服申し立てもできます。

精神障害者手帳交付の対象疾病

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精神障害者手帳の等級については大体おわかりになったでしょうが、具体的にどんな疾病が手帳交付の対象となるのか見てみましょう。精神障害者手帳交付の対象は、精神に関する病ならほぼすべてが対象となります。うつ病、双極性障害、統合失調症、てんかん、非定型精神病、中毒精神病、高次脳機能障害、精神障害を伴う発達障害などです。これらの病で苦しむ人は、なるべく早く精神障害者手帳の交付を受けたほうがいいでしょう。

精神障害者手帳の申請方法とは?

精神障害者手帳の申請手順は?

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精神障害者手帳の申請をする場合、申請書がまず必要です。申請書は市区町村の福祉支援課や精神保健センターなどに置いてあります。その申請書に必要事項を記入し、必要書類ととともに提出します。その後、市区町村や精神保健センターで審査が行われ、審査に通れば手帳交付のお知らせが届きます。そのお知らせをもって、精神保健センターなどに行けば、精神障害者手帳を受け取れます。

精神障害者手帳交付申請書には何を記入する?

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精神障害者手帳交付申請書の記入事項は地方自治体によって多少の違いはありますが、基本は同じです。まず、申請者氏名、住所、電話番号、生年月日、年齢などの基本情報を書き入れます。次に、家族の連絡先、氏名、続き柄、住所、電話番号などを加えます。そして、添付書類に丸印をつけます。申請者と申請書の提出者が違う場合は、提出者情報の記入も忘れないようにしましょう。

申請ができるのは初診から半年経過してから

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精神障害を患っている人は、なるべく早く精神障害者手帳の申請をしたほうがいいのですが、いつでもできるわけではありません。少なくとも、精神科などにかかり始めた初診日から半年は経過していないといけません。いくら精神障害になったとはいえ、障害が起こり始めた段階ではその後の経過がつかめません。医師としても半年間は経過を見て、判断する必要があるのです。そのうえで、診断書を書いてくれます。

精神障害者手帳の有効期限は2年間

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精神障害者手帳の申請をし、交付を受けたら、そのままずっと使えるのかというと、そういうわけにはいきません。有効期限があります。2年間です。ただし、2年後の有効期限が切れる3か月前から手続きができるので、早目に更新手順を踏みましょう。もし更新が遅れると、精神障害者手帳がない状態となります(手帳は手元にあっても、役に立たなくなる)。そうなれば、それまでに享受していたメリットが受けられなくなる恐れもあります。

精神障害者手帳を申請しても交付まで時間がかかる

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精神障害者手帳を申請後、審査がすぐに行われ、早く交付まで行けばいいのですが、現実にはそういうわけにはいきません。審査自体、時間がかかります。医師が書いた診断書の内容にもよりますが、その診断書が正しいのか医師に照合する場合もあるし、等級判定に手間取ることもあります。早ければ申請後1か月半で交付までたどり着きますが、遅いと3~4か月待たされることがあります。したがって、可能な限り早めに申請をしましょう。

精神障害者手帳とは表記されていない

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精神障害者手帳を申請して、交付を受けた人は意外に思うかもしれませんが、手帳には「精神障害者手帳」とは表記されず、「障害者手帳」とだけ載っています。これは、精神障害者のプライバシーを守るための処置です。精神障害があるというだけで、差別や偏見を受ける場合もあり、精神障害者の人権を保護しなければいけません。そのためにこのような表記となっているのです。

精神障害者手帳の更新

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精神障害者手帳の申請をし、交付を受けた後でも更新の必要がある場合がありますが、どのような場合なのか見てみましょう。まず、すでに説明したように有効期限が切れる前です。次に、障害等級の変更申請をする場合も更新手続きをします。また、結婚や離婚、転居などによって、氏名や住所が変わった場合は、変更届を提出します。さらに、手帳をなくしたり、破損したりした場合は、再交付申請を出さなければいけません。

精神障害者手帳の申請に診断書など必要なものは?

申請の必要なもの1:診断書など

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精神障害者手帳の申請にあたっては、申請書のほかに診断書が必要です。初診日から半年以上経った時点で、医師に診断書を作成してもらいます。診断書は、申請日から3か月以内に作成してもらう必要があります。それ以外の診断書は役に立ちません。なお、精神障害による障害年金を受給している人は、診断書がなくても年金の証書があれば申請ができます。

申請に必要なもの2:マイナンバーカードなど

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マイナンバーがわかるものも申請時に用意しておきましょう。マイナンバーカードか通知カードかマイナンバーが入った住民票の写し又は住民票記載事項証明書です。このほか、本人の写真も必要です。4×3cmの写真で、帽子はかぶらず、上半身が写っているものです。古い写真ではいけません。1年か半年以内に撮影したものを準備します。裏側に名前や生年月日を記入します。後、印鑑も忘れないでください。

申請に必要なもの3:本人確認書類

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精神障害者手帳を申請した本人を確認する書類も必要ですが、マイナンバーカードを持参した人は、ほかの確認書類は要りません。マイナンバーカード以外で申請する場合は、運転免許証や運転経歴証明書、パスポート、在留カード、特別永住者証明書などを準備します。なお、更新の場合ですでに精神障害者手帳を交付されている人は、その手帳を持っていきます。そのほかの障害者手帳、療育手帳なども本人確認書類として通用します。

精神障害者手帳のメリットとは?

税金や年金・各種控除が受けられる

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精神障害者手帳の交付があると、所得税や住民税などの各種税金の控除を受けられます。これは、精神障害者手帳の最大のメリットの一つです。したがって、手帳を持っている人は納める税金が少なくて済みます。なお、精神障害者手帳の交付を受けていたら、障害年金も受給できるのかというと、この二つに関係はなく、別々に手続きをすることになります。ただし、障害年金を受給している人は、その等級が手帳にも反映されます。

精神障害者手帳のメリット1:所得税の控除

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精神障害者手帳を持っていると、所得税の控除があります。納税者、または控除対象配偶者、扶養親族が精神障害者手帳の対象者ならば、等級に応じて控除額が決められています。1級の場合は40万円の控除、2級の場合は27万円の控除、3級も27万円の控除です。この場合、確定申告する人は税務署で手続きをし、給与をもらっている人は勤務先で手続きをします。いずれにしろ、この控除額には非常に大きなメリットがあります。

精神障害者手帳のメリット2:住民税の控除

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所得税の控除があるとともに住民税の控除もあるのが精神障害者手帳のメリットです。やはり、納税者、または控除対象配偶者、扶養親族が手帳を持っている場合が該当します。1級の手帳を持っている人は30万円の控除、2級か3級の手帳を持っている人は26万円の控除です。所得税と合わせて住民税も控除されれば、かなり税負担が楽になります。

精神障害者手帳のメリット3:相続税の控除

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財産を相続した時に納める相続税の負担はかなり大きく、だれにとっても悩みの種ですが、精神障害者手帳を保有しているとこの相続税の控除があります。控除額は、年齢や等級に応じて決められています。まず、1級の場合は、85歳になるまでの期間、1年につき20万円控除されます。2級と3級の人は、1年につき10万円の控除です。年齢が上がれば控除額は少なくなりますが、それでも全額相続税を納めるよりはいいです。

精神障害者手帳のメリット4:贈与税の控除

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相続税以上に贈与税は負担が大きく、贈与によるデメリットは大きいですが。この贈与税でも精神障害者手帳を保有している人に控除があります。まず、金額から見てみましょう。1級の人は6000万円まで非課税、2級と3級は3000万円まで非課税です。しかし、これには条件があります。信託銀行との間で特別障害者扶養信託契約を結ぶ必要があります。それができて初めて、信託受益権の価額のうち上記の金額が非課税となるのです。

精神障害者手帳のメリット5:交通機関の割引

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精神障害者手帳を持っていることによるメリットは、自治体によっても違いますが、多くの自治体で行われているのが交通機関の割引です。電車、バス、タクシー料金などが割引になるのです。1級でも2級でも3級でも等級による差はありません。東京都の場合、都バス、都営地下鉄、都電荒川線、日暮里・舎人ライナーなどが無料になります。また、民営バスの場合は、料金が半額になります。

精神障害者手帳のメリット6:携帯料金の割引

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大手携帯会社では、障害者向けの割引サービスを用意しています。ソフトバンクの場合は「ハートフレンド割引」、auの場合は「スマイルハート割引」、ドコモの場合は「ハーティ割引」と言います。この割引制度を利用すれば、基本料金などが安くなりますが、他の割引制度との併用はできません。それでも、障害者向け割引はメリットが大きく、精神障害者手帳を持っている人はぜひ利用すべきです。

精神障害者手帳のメリット7:障害者雇用に応募できる

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民間企業、公共団体、教育委員会などは一定数以上の障害者を雇う義務がありますが、平成30年4月から精神障害者も雇用対象者となりました。精神障害者手帳を持っていると、この障害者雇用に応募できます。精神障害者が一般雇用で就職するのは大変ですが、障害者雇用に応募できれば、周囲の理解も得やすく、働きやすくなります。

ほかにもメリットはたくさんある

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精神障害者手帳を保有していると、これまでに挙げた以外にもさまざまなメリットが受けられます。1級か2級かによる違いはありますが、NHK受信料の全額、または半額免除もあります。また、都営住宅や市営住宅に優先的に入居できたり、映画館のチケットが割引で購入できたり、動物園、美術館、水族館が割引で入場できたりなどいくつもメリットがあります。詳しいことは、各自治体のホームページやお知らせなどで確認してください。

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精神障害者手帳のデメリットとは?

これはデメリット・診断書の作成にお金がかかる

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精神障害者手帳を申請するにあたり医師の診断書が必要ですが、この診断書の作成には料金がかかります。診断書作成の料金は医療機関によって違いますが、平均すると5000円プラス消費税というところが多いようです。手帳にはさまざまなメリットがありますが、この最初に支払う料金が高く、デメリットだと思う人も多いです。しかし、デメリットとは言え、診断書がなければ申請ができないので、やむを得ません。

会社にバレることや就職を心配する人も?

出典: http://www.media116.jp

精神障害者手帳を持っていることが会社にバレたり、就職の不利につながったりするのではないかと不安がる人もいます。特に一般就労したい人の場合、精神障害の事実を隠しておきたいというのが本音でしょう。この点については、普通はバレないと見ていいでしょう。マイナンバーなどで情報が筒抜けになるのではと心配する人がいますが、その心配は無用です。

これもデメリット?精神障害者だと見られる

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精神障害者手帳を保有していると、精神障害者だと見られてしまうのではないかと気にする人もいます。手帳のデメリットとも言えることですが、そのような人に配慮して、手帳には「障害者手帳」としか表示されていません。それでも抵抗を示す人もいます。そのような場合、精神障害者手帳を自宅に置いたままにするという手もあります。いくつかのメリットは享受できなくなる可能性がありますが、少なくとも税金の控除は受けられます。

交付に時間がかかるデメリット

出典: http://www.tokyohakuzen.co.jp

すでに説明しましたが、精神障害者手帳の申請から交付まで少し時間がかかります。1か月半から4か月くらいです。その間は、精神障害者手帳のさまざまなサービスを受けたくても受けられません。特に更新時は、手続きが遅れると、それまで享受できたメリットが一時的に受けられなくなる恐れもあります。これは精神障害者手帳のデメリットも言えるものですが、できるだけ早く手続きをすることでこのデメリットを克服できます。

精神的デメリットも

出典: http://www.media116.jp

精神障害者手帳を持つことは、精神障害者の当然の権利なのですが、手帳を持つことにより自分が完全に精神障害者となってしまったという後ろめたい気持ちが生じることがあります。等級が1級でも2級でも3級でも、この後ろめたさが拭えない人がいるのです。これは精神的デメリットとも言えるもので、特に解決方法はありませんが、精神障害者だからと言って後ろ向きに生きず、何事も前向きにとらえるようにすることです。

精神障害者手帳の等級や申請まとめ

出典: https://web.pref.hyogo.lg.jp

ここまで、精神障害者手帳の等級基準、申請方法、申請時に必要なもの、メリット、デメリットなどを解説しました。精神に障害がある人はできるだけ早く精神障害者手帳を申請したほうがいいでしょう。さまざまなメリットがあるからです。その場合、等級が1級になるか2級になるか3級になるかは状況によりますが、どの等級になってもメリットはたくさんありますので申請の検討をされてみてください。

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