2018年10月14日更新
「謹んでお受けいたします」の意味と使い方!類語や敬語などもまとめて紹介!
ビジネスでは「謹んでお受けいたします」というような、かしこまった敬語の表現が必要なときがあります。この「謹んでお受けいたします」という言葉の意味や使い方をあらかじめ知っておくと、後々に困ったことにならずに済むこともあります。今回はこの言葉についてまとめます。

目次
「謹んでお受けいたします」の正しい使い方や類語・敬語表現を知っていますか?
「謹んでお受けいたします」の正しい使い方や類語表現を知っておくと、いざというときに役に立つ場合があります。また「謹んでお受けいたします」も敬語表現なのですが、別の言い回しも語彙に加えておくと、ビジネスメールで役に立つ場合があります。今回は「謹んでお受けいたします」について、ビジネスでの類語を含め、敬語表現をまとめていきます。
「謹んでお受けいたします」という言葉の意味は?
「謹んでお受けいたします」を分解して解説
「謹んでお受けいたします」という言葉は平たく言うと受諾するという意味になります。「謹んでお受けいたします」を分解すると、「謹んで」と「お受け」と「いたします」に分けられます。「謹んで」は「かしこまって」や「うやうやしく」という意味になり、「お受け」は「受ける」の美化語です。「いたします」は「いたす」で謙譲語となります。
「謹んでお受けいたします」の意味
前章で「謹んでお受けいたします」を分解して、それぞれの言葉に分けましたが、「謹んでお受けいたします」の言葉の意味とすると、「敬意を払って喜んで引き受けます」という意味になります。使う場面により、行動を表す言葉になりますので何を引き受けるのかは、その時々によって変わります。目上の人への敬語表現としての使い方がメインです。
「謹んでお受けいたします」という言葉の「謹んで」の意味
「謹んで」には「うやうやしく」や「かしこまって」という意味があるというのは、前章で解説済みですが、もう少々掘り下げてみます。この「謹んで」という言葉は年賀状でよく使われます。「謹んで/つつしんで」には同じ読みの「慎んで」もあります。どちらも目上の人へ「かしこまる」という意味があります。畏敬の念での表現は同じとなります。
「謹んでお受けいたします」の「お受け」に別表現はないの?
「謹んでお受けいたします」の敬語表現で「お受け」だけ、簡単な言葉になっているのが気になる方もいると考えられます。「謹んでお受けいたします」は敬語表現といっても、文章であり、基本的には話し言葉となります。書き言葉の場合には、もちろん違う敬語表現となりますので注意します。例えば「拝承」という敬語表現が書き言葉の代表となります。
「謹んでお受けいたします」の「お受け」は「引き受ける」?
「謹んでお受けいたします」の「お受けいたします」の「受ける」はどういう意味か?というと、「引き受ける」という意味があります。「謹んでお受けいたします」の「受ける」には、役目を引き受ける他に、辞令などの場合は「受け取る」という意味もあります。場面によって、自分の立場であったり、契約であったりと様々な「受ける」になります。
「謹んでお受けいたします」の「いたします」を丁寧にしすぎないようにする
「謹んでお受けいたします」の「いたします」を他の敬語表現委した場合に、丁寧すぎる敬語にしないよう気を付けます。例えば「謹んでお受けします」を「謹んでお受けさせていただく所存でございます」とすると、これは基本的な敬語のマナーに引っかかってしまいます。頼む相手も「大丈夫かな?」と考え直してしまう可能性も出てきます。
「謹んでお受けいたします」の正しい使い方を紹介!
「謹んでお受けいたします」はビジネスで使われる言葉!
「謹んでお受けいたします」はビジネス用語としての使われ方がポピュラーです。ニュースなどで流れる際には、皇族の方の○○の儀などで返答として「謹んでお受けいたします」と使われるぐらいです。ビジネスでは、辞令や受託などの契約の返事での敬語の使い方となります。ビジネス用語ですと、まだ武士的な言葉が残っているので名残りとも言えます。
「謹んでお受けいたします」は場面別で使い分ける
「謹んでお受けいたします」は、場面別で使い分けます。何かを引き受ける際には、その場のシチュエーションも関係してきます。その場事に「謹んでお受けいたします」を別の敬語表現に変えたり、類語表現をしようしたりと場面に合わせて行かなければなりません。催事や行事、ビジネスでの地位の変更など、物事を引き受ける場面はたくさんあります。
「謹んでお受けいたします」を使う「辞令」
「謹んでお受けいたします」を使う場面としては、具体的にどのようなものがあるのでしょうか?ビジネスでは、辞令があります。辞令にはさまざまなものがあり、「昇進」もあれば「異動」もあります。例えそれを望んでいなくとも、辞令はある日突然やってきます。その場合には「謹んでお受けいたします」といって受け取るほうが角も立ちません。
「謹んでお受けいたします」を使う「昇進」
「謹んでお受けいたします」を使うビジネスの場面では「昇進」もあります。辞令に含まれますが、「昇進」については事前に打診がある場合がほとんどです。打診の段階で上手に受け答えをする事で、その後が左右されます。「謹んでお受けいたします」を使う絶好の機会ともなります。使い方としては「ありがとうございます」を前に付けるとより良いです。
ビジネスで「謹んでお受けいたします」を使う場面
ビジネスでは、口頭だけではなくメールでも何かとやり取りをします。ビジネスでは、内定もそのひとつです。メールで内定を貰った場合には、そのままにせずに、必ずお礼のメールを返します。内定を貰った時点で、そこから社会人になっている事を忘れずに「謹んでお受けいたします」というように、丁寧なビジネスメールを書くようにします。
「謹んでお受けいたします」という言葉の使い方
「謹んでお受けいたします」という言葉の使い方は、日常ではあまり使われないものです。たいていの場合には「承知しました」や「了解しました」または「かしこまりました」という言葉の使い方をします。そこをあえて「謹んでお受けいたします」を使う場合には、ビジネスで相手がとても目上の人であるか、印象を高めたい場面に限った使い方と心得ます。
日常で「謹んでお受けいたします」を耳にする場面
日常で「謹んでお受けいたします」という言葉を耳にすることは、さほどないと考えられます。前章で紹介した通り、ニュース映像ぐらいです。「謹んでお受けいたします」という言葉は、それほど日常とかけ離れた言葉になりますので、言われた方も印象に強く残ります。この「謹んでお受けいたします」という言葉は、ここぞという場面で使われる言葉です。
「謹んでお受けいたします」の類語を紹介
謹んで承知いたしました
「謹んでお受けいたします」の類語表現で「謹んで承知いたしました」があります。「承知」も「引き受ける」という意味があります。「承知」を使う場合には「いたしました」を使う方が良いです。「承知する」という言い方は上の者が下に言う言葉ですので、目上の人に対しての場合は「いたしました」または「しました」の敬語の使い方が良いとされます。
ありがたくお引き受けいたします
「謹んでお受けいたします」という言葉の類語表現で「ありがたくお引き受けいたします」があります。「引き受ける」に「お」を付け、美化語とし、謙譲語の「いたします」を付けます。「ありがたく」はそのままなので、説明は省きます。ビジネスで目上の人から名指しで直接的に、指示を受けた場合はこの類語の敬語表現が、理想的な受け答えとなります。
謹んでお役に立ちたい所存です
「謹んでお受けいたします」の類語表現で「謹んでお役に立ちたい所存です」という敬語表現があります。ビジネス特有の婉曲的な言い回しになります。「お役に立ちたい」というのは、「自分からすすんでそうなりたい」という意味合いになります。「所存です」は「思います」や「思っています」という意味です。打診の場合はこの敬語表現が理想です。
お役に立てて幸いです
「謹んでお受けいたします」という類語の表現に「お役に立てて幸いです」という言葉があります。「謹んでお受けいたします」という敬語表現と比べると、畏敬の念が足りないという雰囲気になりますが、この言葉も立派な類語です。ビジネスでは頻繁に使われる敬語表現となりますので、この言葉がすんなりと出るようになると印象も良いです。
承知いたしました
「謹んでお受けいたします」の類語の敬語表現で「承知いたしました」があります。この言葉も「謹んでお受けいたします」の類語の敬語表現としては、畏敬の念が足りないようですが、類語になります。しかし、「承知いたしました」はビジネスでの受け答えの中で、よりスマートな返答です。即座に「承知いたしました」と返答ができると印象もよいです。
かしこまりました
「謹んでお受けいたします」の類語の敬語表現で「かしこまりました」があります。この言葉もビジネスでは通常に使われる敬語表現となります。「かしこまりました。喜んでお引き受けいたします」とすると、「謹んでお受けいたします」という言葉と遜色なく使える敬語表現となります。「ご期待に添えるよう頑張ります」と足すとより効果的な敬語です。
御意
出典: http://u-note.me
「謹んでお受けいたします」の類語の敬語表現に「御意」があります。「御意」は「ぎょい」と読み、時代劇などで聞くことができる言葉になります。実際に現代で使う場面として、LINEでの受け答えとして一部の人には使われています。この「御意」は「かしこまりました」という意味になります。目上の人に対して使われる言葉となります。
微力ながらお引き受けさせていただきます
「謹んでお受けいたします」の類語の敬語表現で、「微力ながらお引き受けさせていただきます」という言葉があります。ビジネスで重要な謙遜をする言い方となります。「微力ながら」というのは、自分の力量を示す謙譲語となります。「させていただきます」という言葉は、間違い敬語ではないのですが、頻回に使うのNGとなります。
承りました
「謹んでお受けいたします」の類語の敬語表現で「承りました」があります。「うけたまわりました」と読みます。「謹んで承りました」としても敬語表現として間違ってはいません。「承りました」や「承ります」という言葉は「引き受ける」という意味になります。「謹んで」や「かしこまって」という言葉を前に置くことで畏敬の念を表す事ができます。
拝承いたします
「謹んでお受けいたします」の類語の敬語表現として「拝承」があります。前章では書き言葉として紹介しましたが、「謹んでお受けいたします」の類語表現となります。意味は「謹んで承る」という意味です。「拝承いたします」は二重敬語ですが、ビジネスでは通例となっている使い方ですのあまり気にしなくてもよいです。基本は書き言葉です。
敬承いたします
「謹んでお受けいたします」の類語の敬語表現で「敬承」という言葉があります。この「敬承」は「けいしょう」と読み、意味は「謹んで承る」という意味になります。「拝承/はいしょう」とおなじように、「敬承」も書き言葉が主な使い方になります。使い方としてはビジネスメールや手紙などで「敬承いたします」という形になります。
「謹んでお受けいたします」の敬語表現を紹介!
謹んでお受けしたく存じます

出典: http://u-note.me
「謹んでお受けいたします」も丁寧な敬語表現ですが、場面によって使い方を変えます。その場合は「謹んでお受けしたく存じます」という敬語表現があります。この場合は「存じます」という敬語表現になりますので「思います」という婉曲的ニュアンスです。「存じます」の敬語表現を使う場合は、相手が打診を提示してきた際の返答の使い方となります。
謹んでお受けする所存でございます
「謹んでお受けいたします」の敬語の類語表現で「謹んでお受けする所存でございます」があります。この場合はシチュエーションとしては特殊となり、「もし私を指名してくれたら」というような言葉が隠れています。目上の人に対して、自分を推薦する際に使う敬語表現となります。返答の敬語表現というよりも、自分の売り込み文句と覚えておきます。
謹んでお引き受けいたします
「謹んでお受けいたします」の別の敬語表現として、「謹んでお引き受けいたします」という言葉があげられます。この敬語表現の場合は、依頼や受託などがあった場合に使える敬語表現です。役目を引き受ける際に、丁寧な返事として使う事ができます。社内の辞令でリーダーになる場合にも使える表現です。シチュエーションを選んで使います。
謹んで承諾させていただきます
「謹んでお受けいたします」の別の敬語表現として「謹んで承諾させていただきます」があります。「承諾」は「しょうだく」と読み、引き受けるという意味があります。「謹んで承諾いたします」でも敬語表現としては良いのですが、ここぞで使う「させていただく」表現と、とても相性の良い言葉ですので「謹んで承諾させていただきます」を紹介します。
謹んで承引いたします
「謹んでお受けいたします」の別の敬語表現として、「謹んで承引いたします」があります。「承引」は「しょういん」と読み、意味は「引き承る」で平たく言うと「引き受けること」となります。ビジネスでは「なにとぞご承引のこと」という言葉で使われる機会が多いのですが、自分の事にも使えますので「謹んで承引いたします」も返答として良いです。
謹んで承知したく存じます
「謹んでお受けいたします」の別の敬語表現として、「謹んで承知したく存じます」という言い方があります。「存じます」という言いまわしを使う事により、うやうやしい表現が増し、「謹んで」という言葉にもしっくりくる敬語表現となります。「承知」という言葉は、ビジネスでは普段から使い慣れている言葉となりますので、使いやすい敬語表現です。
謹んで了承させていただきます
「謹んでお受けいたします」の別の敬語表現として、「謹んで了承させていただきます」という言い方があります。「了承」は「りょうしょう」と読み、意味は「申し出を納得して承知すること」となります。ビジネスでは、「ご了承ください」という形で使う機会が多い言葉ですが、「了承します」や「了承いたします」という形でも使えます。
謹んでご用命を承ります
「謹んでお受けいたします」の別の敬語表現として、「謹んでご用命を承ります」という言い方があります。商社では発注を用命という言い方をしますが、今回の場合は「命令」という意味になります。依頼や受託などの場合で使える敬語表現となります。「上司の用命で」という形では使いませんので、社内では使わず、対外的な場面での言葉遣いとなります。
「謹んでお受けいたします」という言葉の意味を理解して正しく使おう!
「謹んでお受けいたします」という言葉は、とても固い敬語表現であり、とてもかしこまった印象を与える言葉になります。例えば、指名をされた場合や辞令やクライアントからの提示などで、ビジネスではよく使われる敬語表現となります。はるか目上の人から直接指示をされた場合などに適した敬語表現となります。使いどころを間違えないようにします。