2018年10月24日更新
自動車ローンの審査基準は?通らない時にチェックしておきたいポイントも!
車購入時に利用する自動車ローン。利用したいと思っても、いくら借りられるか分からなかったり、審査に通るかどうか不安になるものです。自動車ローンを検討している方必見。今回は自動車ローンの審査基準を詳しくご紹介。審査に通らない場合のチェックポイントも解説します。

目次
- 自動車ローンの審査基準を紹介
- 自動車ローンの審査基準を知るのはとても重要
- 自動車ローンでも住宅ローンでも審査の基本は同じ
- 自動車ローン各社で金利と審査基準が違う理由
- 自動車ローン審査落ちの理由「反社会的組織関係者」
- 自動車ローン審査落ちの理由「金融事故情報」
- 自動車ローン審査落ちの理由「税金の滞納」
- 消費者金融に借入がある場合の自動車ローン審査
- 自動車ローン審査のポイント「雇用形態」
- 自動車ローン審査のポイント「最低年収」
- 自動車ローン審査のポイント「勤続年数」
- 自動車ローン審査のポイント「年収≧ローン」
- 自動車ローン審査のポイント「返済比率」
- 自動車ローン審査の前に返済比率をチェックしてみる
- 自動車ローン審査に通らないときは
- 自動車ローンに通らなかったら審査基準をチェックしてみる
- 他の自動車ローンなら審査に通るかも
- 保証人を立てる
- 購入計画を見直す
- 自動車ローン審査基準を知れば借りやすい
自動車ローンの審査基準を紹介
車を購入するときに多くの人が利用する自動車ローン。申し込みたいと思っても、審査基準が分からないと「いくらまで借りられるのか」「審査に通らないんじゃないか」と不安になりがちです。今回は自動車ローンの審査基準を詳しくご説明します。仮に審査に通らなかった場合のチェックポイントも合わせて解説します。
自動車ローンの審査基準を知るのはとても重要

自動車ローンを使っての車購入を計画している場合、事前にローンの審査基準を知っておくことはとても重要です。例えば、新規入社する会社への通勤に車が必要な場合、万一自動車ローンの審査に通らず車が購入できなくなれば、その会社への就職自体を見直すことにもなりかねません。

仮に自動車ローンの審査に通らず、より審査がゆるい他の自動車ローンに申し込むとしても、審査に通る保証はありません。審査にはある程度の時間がかかりますし、新たに申し込むにも手間がかかります。

そうした事態を避けるためにも、車の購入計画の段階から自動車ローンの審査基準について知っておくことが重要です。返済額が大きすぎて審査に通るか不安な場合は、より安価な車種に変更したり、購入額に占めるローンの割合を減らす工夫をすることもできます。
自動車ローンでも住宅ローンでも審査の基本は同じ

自動車ローンでも住宅ローンなど他のローンでも、審査の根本にある基本的な考え方は同じです。それは借主が「ローンを返せるかどうか」です。銀行や信販会社は商売でお金を貸しているので、返済が滞る人にお金を貸していては、貸したお金が回収できず赤字になってしまいます。
逆に言えば、銀行や信販会社は「ローンを返せる人」には大いに借りて欲しいのです。自動車ローン申込者が返済可能かどうかを金融機関がどのポイントで判断しているのかを知っておけば、審査の対策が可能になり、自動車ローンの審査に通りやすくなります。
自動車ローン各社で金利と審査基準が違う理由
サブプライム自動車ローン延滞率が上昇、PE会社は出口見つけられずhttps://t.co/fcSZcWVIlC pic.twitter.com/EIM09JCxb5
— ブルームバーグニュース日本語版 (@BloombergJapan) December 22, 2017
自動車ローンと一言で言っても、その種類はいろいろあります。扱っている金融機関が違えば金利も違ってきます。例えば、銀行系自動車ローンは金利が安く、ディーラーで申し込むことが多い信販系自動車ローンは金利が高いことは良く知られています。
悪化する自動車ローン市場と並び、米経済の足かせとなる懸念も浮上しています。
— NIKKEIアメリカ (@nikkeiusa) December 25, 2017
▶︎米学生ローン、住宅購入に影 卒業後も負担、若者の住宅所有率低下 (写真=AP):日本経済新聞 https://t.co/oPGb6NjesJ
銀行の自動車ローン金利がなぜ低いのか。それは審査を厳しくして、ローンを確実に返せそうな人を対象にしているのが理由です。延滞や債務不履行(デフォルト)がなければ、銀行は金利分をそっくり儲けることができます。
学生ローンと自動車ローンが肥大化しており、共にデフォルト率は拡大傾向
— 廣川 航 ʕ•ᴥ•ʔ (@tosyokainoouzi) December 31, 2017
ただし、住宅ローンのデフォルト率は下落傾向 pic.twitter.com/sUxQtUWbxd
それに対して信販系などの比較的金利が高い自動車ローンの場合、ある程度返済できない人がいることを想定し、その損失分を金利に上乗せしています。そのため、銀行系ローンより金利は高いですが、審査基準が比較的ゆるく、審査に通りやすくなっています。

返済するお金はなるべく安いに越したことはありません。以下に解説する審査基準を参考にして、自分が厳し目の審査でも通りそうであれば、銀行系のなるべく安い自動車ローンを利用しましょう。銀行系自動車ローンに通らない恐れがある場合は、信販系などより金利が高い自動車ローンを検討しましょう。
自動車ローン審査落ちの理由「反社会的組織関係者」

数字など細かい審査基準を見ていく前に、通らないことが即決まってしまう理由を見ていきましょう。まず、暴力団など「反社会的組織関係者」は自動車ローンに限らずあらゆる融資審査に通りません。

反社情報照会システムという、銀行が警視庁のデータベースにアクセスし、ローン申込者が暴力団関係者かオンラインで照会するシステムが2018年1月より稼動しています。これまでも銀行独自で情報収集していましたが、より抜け道がなくなりました。反社会的組織関係者は自動車ローン審査に通らないと考えてください。
自動車ローン審査落ちの理由「金融事故情報」
最悪な事実が判明した!ブラックリストのせいで自動車ローンくめねえwww死にてえええwww
— isameno16 (@isameno16) January 4, 2018
本人または同居家族が金融事故情報を持っている(いわゆるブラックリスト入りしている)ことも、自動車ローンに限らず全てのローンの審査に通らない理由になります。過去に返済が長期間滞ったり、返済できずに踏み倒してしまった人には金融機関はお金を貸してくれません。

金融事故情報が信用情報機関に登録される理由としては、61日以上もしくは数ヶ月間といった長期間支払を延滞していたり、過去に自己破産や代位弁済(本人が返済できず第三者が支払うこと)が行われたことなどが挙げられます。数日程度の短期の延滞で事故情報が登録されることはありません。
奨学金の延滞にも注意
日本学生支援機構という名の貸金業者から奨学金を借りた学生の末路が恐ろしくて震えるhttps://t.co/TIYd7ErZOC … pic.twitter.com/sK7BZwI0P9
— 麺類で節約レシピ (@menkui011) January 1, 2018
銀行ローンや消費者金融、クレジットカードの延滞だけでなく、奨学金の返済遅延でも金融事故情報が登録される場合があるため注意が必要です。独立行政法人日本学生支援機構では、3ヶ月以上延滞した場合、その情報を信用情報機関に登録しています(2009年以後の新規返済開始者から。それ以前は同意書のある場合のみ)。
金融事故情報は自分で調べられる
金融事故情報登録済み💢💢💢💢
— レグ子 (@Regulus_ja8941) August 28, 2017
信用情報機関には日本信用情報機構(JICC)、全国銀行個人信用情報センター(KSC)、株式会社シー・アイ・シー(CIC)があり、それぞれの間で情報の共有を行っています。金融事故情報を持っているかどうかは本人が申請すれば教えてくれるので、確認したい場合は各社のホームページで申請方法を調べてみましょう。
金融事故情報は時間が経つと消える
ブラックリスト(個人信用情報機関の登録情報から金融事故情報)消える期間
— MM (@rossowings787) December 23, 2015
・「任意整理」 ⇒ 完済から5年程度
・「個人再生」 ⇒ 完済から5年程度
・「自己破産」 ⇒ 免責確定から5年程度
「全国銀行個人信用情報センター」10年間「異動」(金融事故情報)が載り続けます
金融事故情報が登録されてしまった場合でも、一生ローンが借りられないわけではありません。信用情報機関にもよりますが、完済日から5年経過すれば事故情報が消えると覚えておきましょう(KSCの破産・民事再生手続は10年)。以後は情報が消えるため、過去の延滞が理由で審査に通らないことはありません。
ブラックリストを避けるためのちょっとしたポイント
長期延滞を避けるためのちょっとしたポイントとして「返済日を月末近くに設定しない」という工夫があります。金融機関によっても違いますが、事故情報の登録基準が「延滞何ヶ月」の場合、月内の延滞はあまり問題視されません。「月をまたいで延滞」することを金融機関は特に嫌います。

月末近くに返済日を設定していた場合、数日の遅れで月またぎの延滞になってしまいます。銀行など金融機関は月末になると支払遅延者に連絡し、入金を促すことがあります。返済日が月末ではそうした連絡ができません。ローンの返済日はなるべく月の頭に設定しましょう。
自動車ローン審査落ちの理由「税金の滞納」
自動車ローン審査に通らない理由に「税金の滞納」があります。個人事業主の場合、課税証明書や確定申告書の控えでは税金を納付したことの証明にならず、ローン申込時に納税証明書が求められます。車の購入を考える前に、税金の滞納を解消しておきましょう。
消費者金融に借入がある場合の自動車ローン審査

金融機関やローンの種類によっても基準が異なりますが、消費者金融に借入残高が残っている場合、厳しい審査基準だとそれだけで自動車ローン審査に通らない場合があります。仮に審査継続の場合でも、後に述べる返済比率(収入に占める返済額の割合)の計算には消費者金融の返済分も加えて計算されます。消費者金融の借入残高は自動車ローン審査のマイナス理由にしかなりません。
自動車ローン審査のポイント「雇用形態」
自動車ローン申込者が正社員か派遣社員かといった雇用形態も審査のポイントです。契約社員の場合、収入が安定していないという理由から、特に金利の低い銀行系自動車ローン審査に通るのは難しいと考えてください。正社員以外でも金利が高めの信販系自動車ローンなどであれば可能です。十分返済可能と判断されるような少な目の金額を申し込むなど工夫してみましょう。
自動車ローン審査のポイント「最低年収」

自動車ローン審査のポイントに「最低年収」があります。少なくとも○○万円以上の年収が無いと自動車ローンの審査に通らないというものです。最低年収の基準は金融機関によって差がありますが、おおまかに150から200万円以上(税込)が基準となります。これ以下の場合、審査に通らない可能性が高いと考えておくべきです。
自動車ローン審査のポイント「勤続年数」

ローン審査では長期的に安定した収入が得られるかどうかが大きなポイントです。転職したばかりの場合、職を転々として収入が安定しないのではないかと疑われ、審査のマイナスポイントとなります。審査が厳しいローンの場合、勤続3年以上が一つの基準となります。年収が高かったり、ローン金額が少ない場合でも、最低1年程度の勤続年数が必要となるでしょう。
自動車ローン審査のポイント「年収≧ローン」

金融機関によっても異なりますが、「ローン残高が税込年収を上回らない」という基準が一般的です。このローン残高は申し込む自動車ローン以外の短期ローンも含みます(住宅ローンなどの長期ローンは含まない)。年収400万円で他にローンがなければ、400万円までのローンなら審査継続、500万円のローンは通らないことになります。
自動車ローン審査のポイント「返済比率」

年収に占める年間返済額の割合を「返済比率」と言います。ローンを返済できるか否かはこの返済比率に大きく依存するため、自動車ローン審査基準の最重要ポイントです。また、ローンの審査だけでなく、自分自身が日常生活に無理のない範囲で返済を行うためにも、この返済比率を低くすることが重要です。
返済比率は「全てのローン返済額」÷「税込年収」
返済比率は「全てのローンの年間返済額÷税込年収」です。申し込みたいと思っている自動車ローンだけでなく、現在返済中の他のローンも含めた額で年間返済額を計算してください。「返済シミュレーション」で検索すれば、借入金額、返済期間、金利を入力して返済額を自動計算するシミュレーションサイトが見つかります。
元利金等と元金均等

ローンの返済方法には「元利金等」と「元金均等」の二種類があります。毎月の返済額は「元金+金利」の合計額になりますが、元利均等は「元金+金利」が返済期間中一定となる返済方法です。元金の額は返済によって減っていくため、返済初期ほど返済額に含まれる元金の割合が小さく、後半になるほど元金の割合が大きくなります。

対して元金均等は「元金」の返済額が毎月一定となる返済方法です。支払う金利は元金の残額によって決まるので「返済期間の初期ほど返済額が大きく」「後になるほど返済額が小さく」なります。

元金均等は元金の返済速度が元利金等に比べて速いので、同じ金額、金利、返済期間でも元金均等の方がトータルの支払金額は少なくなります。反面、当初の返済額が元利金等に比べて多くなります。ローン審査は当初返済額を返済比率の計算に使うのが通常なので、返済比率が基準ぎりぎりの場合、元金均等は審査上不利になる可能性があります。
返済比率の基準はおおむね35%

返済シミュレーションで算出した月間返済額から年間返済額を計算し、それを税込年収で割って返済比率を計算してみましょう。自動車ローン審査の基準として一つの目安となるのが「返済比率35%以下」と言われています。ローンを扱う金融機関の違いや年収の額によってこの基準は上下します。
#26 返済比率45%を目指す https://t.co/pE3EPNRIXr pic.twitter.com/mJhrxCPUmR
— 不動産子@相互フォロー (@sugekigaekin) September 4, 2017
金利が低めのローンであれば低めの返済比率が要求されます。年収の絶対額が多ければ40%程度の高めの返済比率でも審査に通る可能性があります。年収が低ければ30%程度の返済比率でも通らない場合があります。
返済比率を下げて心にゆとりを https://t.co/OeGrRyjt0E pic.twitter.com/p4PUTR6qxM
— 不動産子@相互フォロー (@sugekigaekin) October 11, 2017
返済比率はローン審査だけでなく、自身が無理なく返済を続けるためにも重要なポイントです。急な出費や不測の事態が起きても対応できるよう、基準ぎりぎりではなく、ある程度余裕を持った比率に抑えておくことをお勧めします。20から25%程度の返済比率であれば、返済比率が理由で審査に落ちる可能性は極めて低くなります。
キャッシング枠が自動車ローン審査に影響する場合も

カードローンなどの融資枠が自動車ローン審査に影響することがあります。仮に全く使用せずローン残高ゼロであっても、いつでも借りられるという理由から借入がある状態とみなされる場合があり、これは金融機関によって対応が異なります。
自動車ローン審査の前に返済比率をチェックしてみる

自動車ローンを申し込む前に、おおまかで良いので返済比率を一度計算してみると良いでしょう。返済比率を理由に審査に通らないことを防げますし、年収に占める返済額を知っておくことは無理のない返済計画のために重要なことです。あまりに高すぎるようであれば、購入する車やローン申込額の見直しを検討しましょう。
自動車ローン審査に通らないときは

自動車ローンの審査に通らなかった場合、そこには必ず理由があります。金融機関も商売ですので、返済可能な顧客には積極的に借りて欲しいのです。答えてくれるかは担当者次第ですが、銀行ローンなど担当者の顔が見える場合は、審査落ちの理由をそれとなく聞いてみるのも一つの手です。
自動車ローンに通らなかったら審査基準をチェックしてみる
自動車ローンに通らなかった場合、今まで挙げた審査ポイントを一つ一つチェックしてみましょう。暴力団情報や信用情報が間違って登録されてしまったことも、過去に例が無いわけではありません。他に思い当たる理由がなければ調べてみましょう。年収に対する返済比率が高すぎるなら、購入する車から計画を見直し、返済額を下げることを考えてみましょう。
他の自動車ローンなら審査に通るかも

自動車ローンにもいろいろな種類があります。金利が低ければ審査基準が厳しく、金利が高ければ審査に通りやすくなっています。銀行系の自動車ローンに通らなかった場合でも、他のローンに申し込めば借りられる可能性があります。その場合、金利がやや高くなってしまうことは覚悟しておきましょう。
保証人を立てる

ローン審査の基本は「返済できるかどうか」です。金融機関にとっては誰が返済するかは問題ではなく、十分に返済能力がある保証人を立てられれば貸し出しに応じてくれます。共働きの同居家族がいても、自動車ローンの場合一人で申し込みを行うケースが多いです。仮に一人で申し込んで審査に通らなくても、配偶者等が連帯保証人になり合算した年収で計算すれば通るかも知れません。
購入計画を見直す

楽しみにしていた車の購入計画を見直すのは残念ですが、ローン審査に通らず購入できないとなれば仕方ありません。より安価な車種に変更したり、車の買い替えをひとまず延期するといった判断も必要になるでしょう。

車を所有しておらず、車が必要な土地に引っ越す予定だった場合、車が購入できなければ引越し自体を見直さなければなりません。そういったケースを避けるためにも、自動車ローンを利用した車購入を考えている場合、自動車ローンの審査基準を購入計画段階から意識しておくことが重要です。
自動車ローン審査基準を知れば借りやすい

自動車ローンの審査基準を事前に知ることはとても重要です。「年収≧ローン」の基準と返済比率の計算により、大体いくら借入可能か推定できます。審査に通らない恐れがあれば、車の購入計画や借入金額を事前に見直すことができます。無事審査を通過して理想のカーライフを送るためにも、自動車ローン申し込み前に、審査基準を一度チェックしてみることをお勧めします。