2018年10月24日更新
奨学金は結婚までに繰り上げ返済するのがおすすめ?現代の事情を調査!
奨学金は教育費が足りなくて借りる人が多いお金ですが、実際には他の借金とあまり変わらないものになります。結婚の際に相手に奨学金の返済が残っていると気にする人も割と多く、本来は結婚するまでに繰り上げ返済するのが理想です。今回は奨学金の現代事情を調査しました。

目次
- 結婚の際に奨学金の返済が残っていると問題はある?
- 奨学金が結婚後の生活の負担になる
- 奨学金=借金(ローン)で結婚へのイメージ悪化
- 結婚するために奨学金はない方がいい?
- 結婚の為に奨学金は自分で完済を
- 女性の結婚の場合は特に奨学金返済が問題に
- 奨学金について結婚前に話し合い理解しよう
- 女性は奨学金返済できない可能性が意外とある
- 男性が奨学金返済できない可能性もある
- 奨学金の返済は金額の大きさと返済期間が問題
- 18年間のうちに状況が変わることも多いのが現代事情
- 有利子の奨学金の平均返済額はいくらが多い?
- 男女ともに奨学金が返済できないケースが増えている
- 年収200万円以下増加で奨学金の返済が困難に
- 奨学金は結婚前に無理してでも返した方がお得?
- 無理して返済すべきかは結婚前に再検討を
- 繰り上げ返済で利子を払わなくて済むようになる
- 結婚時に奨学金を完済するための貯金の理想
- 奨学金の繰り上げ返済で結婚を目指そう
- 結婚に向けて奨学金は早く払うのが得策
結婚の際に奨学金の返済が残っていると問題はある?

結婚の際に奨学金の返済が残っていると借金のローンを抱えているのと同じ印象を持たれることがあります。大学などに行くための借金ですが、他のローンと同じように捉えられることもあります。それによって相手が結婚を躊躇するというような現代事情も生まれています。今回はこのように奨学金がもたらす現代の事情についてお伝えします。
奨学金が結婚後の生活の負担になる
奨学金返済を優先した結果、結婚資金が無いというお話。前編です。
— たぱぞう@米国株ブロガー (@tapazou29) August 24, 2017
奨学金返済で結婚資金のすべてを失った話 - たぱぞうの米国株投資https://t.co/CCouPGpbiU pic.twitter.com/mav3EGm3jY
結婚前に奨学金のことを知らずに、結婚後に奨学金の返済がどちらかに残っていることを知った際にはやはりちょっとショックとなるでしょう。奨学金はローンではないからと思ってしまうかもしれませんが、教育費として借りているお金で毎月返さなければならない金額となりますから、生活の負担になることはしっかり相手に伝えておく必要があります。

奨学金の返済についてはお互いに話をした上で結婚した方が良いと言えます。説明と理解を得ることが必要です。奨学金を大きなローンとして捉えることによってその返済が大きな問題となりますので早めに話しておくことが必要です。自分だけで払うつもりでもそのことを伝えながら奨学金の返済の残高をきちんと伝えましょう。
奨学金=借金(ローン)で結婚へのイメージ悪化

奨学金は高校や大学、大学院と勉強のためにその学費をローンで借りたものですが、結婚に際してローンを抱えたまま結婚することに女性も男性も抵抗がある人が意外と多くいることを知っておきましょう。本来なら本人と本人の両親で支払っていくのが奨学金の返済と考えられることもあり、結婚を機会に自分が一緒に払っていくことが不快な人もいます。
奨学金がローンを抱えている負のイメージに

自分がローンがない場合に相手にローンがあると抵抗があったり、また自分のローンに加えて相手のローンがあると大変だと思うこともよくあります。相手に借金があるというのはやはり何らかの抵抗があるのが通常のようです。
滞納している場合もあり完済を一緒に目指す意識が必要に
奨学金滞納ってリスクしかないんだよ https://t.co/asmD5xmMT3 pic.twitter.com/XqSzIKbf06
— シュバルツ!!::就活まとめちゃんねる (@matome_shukatsu) June 18, 2017
中には家庭の事情などこれまでの生活が大変で奨学金を滞納している人もいらっしゃいます。そうした人の場合にはその分の返済も一緒に払っっている場合もあり、完済を目指すために長い月日がかかることがあります。しっかりとした共通理解が必要になりトラブルになるケースもあります。
結婚するために奨学金はない方がいい?

特に男性側の意見としては、奨学金の残りの返済を抱えたまま結婚されても躊躇するという人が3割程度います。それでも結婚はできるという人は8割はいますが、やはり抵抗があるというのが本音のようです。
もし結婚した嫁に奨学金300万あったとしたら、自分の給料から返済に充てさせるのが普通なの? https://t.co/vtDzSIhmD6 pic.twitter.com/KZuTkudjFX
— お仕事News.com (@rrsilr486) October 22, 2017
結婚した後に返済を抱えていると自分が働いたお金から返済されていくように感じるため抵抗があるものです。共働きでそれぞれに別の財布を持って家計を分けているとなると異なるかもしれませんが、そうでない場合は微妙になる場合があります。
結婚の為に奨学金は自分で完済を

奨学金の返済を抱えたままでも結婚できると考えた男性でも女性が返済していくということを前提として考えている人が多くいるのも現状です。男性の親が結婚に際し、奨学金の残りのことを気にしてくることもありえる話です。結婚前のローンの返済として奨学金の完納を確認してくることも実際にあります。
女性の結婚の場合は特に奨学金返済が問題に

以上のような問題が奨学金の返済が残っていると起こってきます。女性の場合は特に結婚によって大きく環境が変わることもあり、今と同じように働けなくなったり、引っ越したりすることも多いでしょう。奨学金の返済が難しくなる機会が男性より多くなるのが現代の実情です。
一緒に完済することが難しければ結婚も困難に
日本という国では「奨学金を借りると結婚できない」ことを証明する - RepoLog│レポログ (66 users) https://t.co/imNLnianbc 25件のコメント https://t.co/RpAt03GaDU pic.twitter.com/CaQCTDUhyR
— はてなブックマーク::Hotentry (@hatebu) November 1, 2017
そうしたこともあって男性が奨学金の返済を心配することが多いと言えます。男性も一緒に返済していかなければならないという理解を持ってくれればいいのですが、そうでない場合は結婚さえ難しい場合も起こってきます。
奨学金について結婚前に話し合い理解しよう

女性の場合は仕事をしなくなり、自分だけで払っていけなくなるような状況になることも多いために、その時のことなども想定して、奨学金を夫婦で一緒に返していくというような話し合いができれば一番理想です。そうした理解が得られるように結婚前にきちんと話し合っておくことが大切です。
女性の場合返済があるだけで問題も

つまり、奨学金の返済を抱えたまま結婚した場合に、借金(ローン)があるということで印象が悪くなるケースが見られるということです。結婚してから一緒に払わなければいけないということが悪いイメージに捉えられるケースもあります。特に女性の場合にはそれが問題になることがあるという事実を知っておきましょう。男性の両親にも悪い印象を与えてしまう可能性があります。
女性は奨学金返済できない可能性が意外とある

それでは、実際に女性が奨学金の返済ローンを抱えたまま結婚することに男性が抵抗が大きいのは何故でしょうか。そこにはやはり女性ならではの問題も中にはありますので具体的にまとめてみました。
まず、女性は結婚したら専業主婦になって自分だけで返済をすることが難しくなる可能性があります。次に子どもを生んだ場合に産休やその後育児で働けないことがあります。また、周囲の環境などから現在と同じ状態で働くことが難しくなります。そして、事故や病気になって働けなくなるなど状況が変わって働けなくなる可能性が女性の場合は特に高いと言えそうです。
男性が奨学金返済できない可能性もある

また、最近では男性が奨学金を抱えて返済が難しい現代事情も増えてきています。こちらも具体的な例をご紹介します。仕事の雇用環境の変化によって返済が厳しくなる可能性も出てきています。

リストラに遭ったり、会社が倒産したり、自分が転職したり仕事の内容が変わったり、事故や病気になって働くことが困難になるなどがあります。これまでのように終身雇用もあまり期待できない会社も増えてきましたので、いつクビになって職を失うかもわからないシビアな現代事情もあります。奨学金という長いローンのうちに仕事の環境が変わってしまうことも多々ありえます。
奨学金の返済は金額の大きさと返済期間が問題
平均すると返済期間は18年

奨学金の返済に関する問題としては、一つには返済期間がとても長いというのも問題です。4年間の大学生活のために働き始めてからは長期間、奨学金の返済を行っていくことになります。返済期間は平均的に18年間程で、就職後も長い期間ローンが続くこととなります。
返済金額の平均は324万円
普通に卒業していた場合の
— EGUCHI (@e_ryoichiiiii) August 7, 2017
返済シミュレーション。😱笑
2014年度入学だから
貸与期間は2014年4月から2018年3月
となると
返済期間は2018年~2038年
つまり43歳まで返し続ける人生…笑
え、普通に嫌でしょ。あぶな。
絶対子供も奨学金だったやんね。 pic.twitter.com/G7pKjzylNZ
また、その完済までの平均返済金額は324万円とも言われています。この金額の大きさと返済期間の長さから考えるとやはり奨学金はしっかり借金(ローン)として捉えた方が良さそうです。多くの人の負担になるのもわかる金額と返済期間です。
18年間のうちに状況が変わることも多いのが現代事情

18年間も返済期間が実際にあるとそのうちに返済する人の状況が変わることも大いにあります。多くの人が大学を卒業したら就職し、結婚し、子どもができてということを18年間の間に経験していくことでしょう。18年間もちろん安定して正規社員などで働いている状況でしたら奨学金の返済もあまり問題ないと思いますが、いろいろあるのが18年という月日ではないでしょうか。

夫婦で共働きなども長期間していると生活も収入も安定していますが、そうした共働きも長く続かないことも多いものです。特に子どもができたりすると働けなくなることも多くなります。
有利子の奨学金の平均返済額はいくらが多い?
多い場合は毎月2.6万円など

奨学金の中には利子が付かない第一種と、利子が付く第二種の代表的な日本学生支援機構の奨学金がありますが、問題はこの利子がつく奨学金です。利子が付く分、多く払っていかなければならなくなるのが問題です。第二種で一番多く借りた場合、1年間で12万円の教育資金を4年間で576万円借りたことになります。
利子額が大きなことも
夫の奨学金を一部繰り上げ返済 完済までの道のりはまだまだ長い https://t.co/taogaIB4TX pic.twitter.com/uiAeG9xpNv
— ヤドカリ (@yadokari2015) March 17, 2017
その場合、利子が1%の場合に、26,606円を20年間返済していくことになります。638万5,440円を返済していき、62万円の利子を払うことになります。当たり前のことですが、大学時代に多くの奨学金を借りていればそれだけ多く返す必要が生まれ、利子付きであれば大きな奨学金を長期にわたって返済していくことになります。

1万円台から最大毎月2.6万円という奨学金のそれぞれの返済額に幅があるのはそうした理由のためです。大学時代にどの位の奨学金を借りていたかによって返済金額も変わります。毎月の返済だけで負担になってしまうような金額も生じてきます。
男女ともに奨学金が返済できないケースが増えている

男女ともに奨学金の返済ができない現代事情も総合的に増えています。それは、年収が低い人が増えてきているという現代事情にもあります。手取りで年収200万円以下という人が最近では2割もいるということが言われています。女性においては4割が手取り年収200万円以下となっている事情です。

女性の場合はパートの人が多いという理由からではありますが、男性も非正規社員が多いのが現状です。非正規社員で年収200万円以下でボーナスもあまりなく奨学金の返済まで行っていくのは大変なことです。
年収200万円以下増加で奨学金の返済が困難に
現代では正規雇用につかず、フリーターやアルバイトで生計を立てている方々も多く、年収200万円以下で生活している方が増えています。手取り200万円以下で奨学金を払っていくのは家賃が高い都心部で働いている人にとってはとても大変なことです。家賃の安い部屋に住んで節約した生活をしていかないと奨学金が払えないということも多くなっているのが現代事情です。
ワーキングプアなどで奨学金が支払えない人も増加傾向に

年収200万円未満でワーキングプアになり、働いても働いても生活が楽にならないという人たちが増えている中で、奨学金が払えなくなる人も多くなっています。広く世間的にもそうした人が増えているというのが現代事情です。今では奨学金が返せないで苦労している人たちがニュースにもなっているほどたくさんいます。
奨学金は結婚前に無理してでも返した方がお得?

上記のような厳しい現代社会において、無理をしてまでも奨学金を繰り上げ返済した方がいいのかといことについては悩む人が多い問題です。奨学金の利子は0.1%から0.16%などと他のローンと比較した場合に低いものとなっています。
そのため他のローンを抱えてまで優先的に利子の低い奨学金を繰り上げ返済するというのはおすすめできない話です。どちらかというと借りていてもそれほど利子が高くないので安心できるものと言えるのではないでしょうか。
奨学金の上手な返済方法を専門家が伝授 繰り上げ返済の利用 https://t.co/jgAeCBOp5r pic.twitter.com/uHJeEQQyHE
— ネットde副業しよう! (@net_de_fukugyo) March 31, 2016
通常ですと繰り上げ返済を急ぐ必要はあまりないものですが、結婚をするためにローンがない方がいいというイメージ的な問題や結婚後の生活を楽にしたいなどと考える人もいます。自分の借金(ローン)として独身のうちに片づけておきたいと思う人もいるでしょう。これからのことを考えた場合は早めに繰り上げ返済をすることもひとつの方法です。
無理して返済すべきかは結婚前に再検討を

例えば、学生時代の4年間で毎月3万円ずつ借りていた教育費を13年間で返済する場合、利子は1%で96,000円となります。3万円を4年間借りて144万円借りた分が利子を含めて153万6,132円を返済することになります。
利子分を払いたくなければ早めに繰り上げ返済を
繰り上げ返済の通知来た
— りょうた(茨城) (@nr880622) November 9, 2016
はてなブログに投稿しました #はてなブログ #奨学金
奨学金の繰り上げ返済の通知が来た - 無職だけど生きているhttps://t.co/zXBhjGRyDq pic.twitter.com/dkKyLGMIAf
ちょっと返済金額が増えたと考えるのか、96,000円分の利子を払いたくないと思えば、早めに繰り上げ返済するのがおすすめです。その人の考え方次第で、今生活が苦しくて繰り上げ返済が難しいと考えれば、ゆっくり13年間かけて返したり、長い人では18年ほどにわたって返していく人もいるでしょう。
結婚前に奨学金の残高と利子を計算することが大切

それでは、結婚前に奨学金を繰り上げ返済をして完済したい人はどうしたらいいのでしょうか。そんな時には次のことを行ってみましょう。まず、現在の奨学金の残高と利子を計算します。次に利子分の金額が大きければもったいないと考えて返済も検討します。
いつ完済するかの完済計画を練って計画的貯金を
そして、残りを完済するための貯金の計画を立てる(何年後にいくら貯めるのか)といったことを行うのがおすすめです。しっかりと計算をして完済が可能かどうか計画を立てた上で貯金をしてみましょう。
繰り上げ返済で利子を払わなくて済むようになる
このように奨学金の返済金額が残っている場合に、繰り上げ返済をすることで完済することができるようになります。残りの返済金額を一気に払ってしまうことで、その後の利子を払う必要もなくなります。ただ、奨学金は長期のローンでの支払いですので、これを繰り上げ返済するにはしっかりした計画が必要です。繰り上げ返済ができる金額まで奨学金の為の貯金をすることが重要です。
結婚時に奨学金を完済するための貯金の理想

結婚前に奨学金を完済するためには、在学中から貯金をしておくことが一番良い方法です。ではいくら位貯めておけばいいのでしょうか。一例をあげると、432万円の返済が必要の方がいます。本来は月2万円づつ支払い18年間で完済を目指しますが、5年後に結婚を予定するとなると312万円の貯金があることが理想といえます。
奨学金の繰り上げ返済で結婚を目指そう

もともと長期間で返済していくのが奨学金ですので繰り上げ返済をするとなると結構大きな金額となります。そのために最初から繰り上げ返済を目指してしっかりと貯金をしておくことも考えておきましょう。返済する毎月の奨学金の2倍程度の月4万円程度を貯金に回すようにするなど計画立てておくことも必要です。そうすることで返済し始めて5年後に一括返済が可能になります。

将来の結婚を見据えて、奨学金の返済をローンと同じように捉えて早めに返済を行うようにしてみましょう。就職直後から計画的に奨学金の完済のための貯金をすることで繰り上げ返済を達成できます。繰り上げ返済のシミュレーションをして、どの段階ならば残高がいくらになるのか、そこまでどの位の貯金ができそうなのかをいつもシミュレーションしておくのもおすすめの方法です。
結婚に向けて奨学金は早く払うのが得策

奨学金の現代事情について紹介してきました。厳しい現代において奨学金は就職後すぐに繰り上げ返済を目指すのが一番の理想です。奨学金は一般的には長期で返済するものと考えられていましたが、長期であるがゆえに払う側の状況が大きく変化することもよくあります。結婚のためにはなるべく早く支払ってしまうのが得策と言えるのが奨学金の返済となります。